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F1開幕、2018ニューマシンへの期待度を勝手にランキング


2018年のF1世界選手権はオーストラリアGP(3月25日決勝)にて開幕。技術規定の大改革から2年目を迎える2018年シーズン、全10チームの新車を見た津川氏が、独断で期待度を順位づけする。

2018年F1の見どころは、やはりドライバーの戦い。昨年チャンピオンのルイス・ハミルトン(メルセデス)が連覇となれば自身5度目のタイトルとなり、ファン・マヌエル・ファンジオの記録に並ぶ。それを阻むのは誰なのか? 


 


そんなドライバーたちのバトルを大きく左右するのが、チームが独自に開発する車体+パワーユニットの総合力だ。2015年からパワーユニット供給でF1に復帰しているホンダは、昨年かぎりでマクラーレンと離別。今季から新たにトロロッソとタッグを組む。


  


最初に断っておきたいのは、これはコンストラクターズ順位の予想ではなく、あくまで個人的な期待度に基づくランキングであるということだ。残念ながら期待度の低いチームから、順に紹介していこう。


  

10位:ウイリアムズ FW41   


新車を見る前から、ファンへの裏切りを強く感じた。マシンに誇りを持ち、ドライバーは実力で選ぶという信念は遠い昔の話。ペイドライバーに頼るチーム運営に、もはやフランクの頑固な闘志は欠片も感じられない。空力コンセプトなど大きな変更もなく、今季レギュレーションに対応しただけの進化型。質実剛健ではなく、現状維持の保守と感じてしまうのが残念だ。

9位:ルノー R.S.18 


ワークス活動3年目。ワークスにしてはテンポが遅く、チームの信頼感を取り戻すのが第一義。対レッドブル、対マクラーレンに政治的圧力を使わず、戦うことを期待したい。向上はしているが、速度が遅いため他チームの開発速度に追いつけていない。車体性能よりもドライバー頼みという状況では「ワークス」の看板が泣く。

8位:マクラーレン MCL33 


自らを窮地に追い込んでしまった。2017年に「業界一の車体」と豪語した以上はレッドブルやワークスルノーに負けるわけにはいかない。パワーユニットをホンダからルノーに変えたところで、どれほどトップコンテンダーに迫れるのだろうか。大きな疑問だが、マシンそのものはスマートに仕上がっているので、きちんと走れば、それなりのパフォーマンスは見せてくれそうだが……。

7位:フォース・インディア VJM11 


それなりに攻めの姿勢は認めるが、期待したほどの独創性は見せてくれなかった。新車を見る前より、大幅に期待度ダウン。今季トレンドと言える、シャシー後方の絞り込みはフォース・インディアの得意技だったが今季は至って普通。どこかでトップ3チームを喰ってしまうかもしれないと期待していただけに若干、不満だ。

6位:ザウバー C37 


フォース・インディアとは逆に、新車を見て期待が高まった。アルファロメオのブランドを冠して、チームの軸が安定。アップ・ビートな雰囲気に乗って、かつてのザウバーらしい自由な発想での開発が始まっている。フェラーリ製パワーユニットもギヤボックスも最新型に。昨年までのネガティブ要素は見当たらず、上昇への期待度は高い。

5位:メルセデス W09 


王者メルセデスを、この順位にするのは怒られるかもしれない。だが、新しいパワーユニットには未知の部分があり、これまで以上のアドバンテージを得るのは難しそう。コンサバなマシンづくりで、トップ争いは言うまでもないだろうが、現状維持であれば期待感は減ってしまう。とくに車体、空力では他の猛追に晒されるはず。真正面から受け止める横綱相撲が取れるかどうか。

4位:ハース VF-18 


上昇してきての3年目。確実に進歩を続けて、上を見過ぎないチームの真摯な態度が好ましい。ゆっくりとしたステップアップは今季も続くと信じられる。フェラーリ製パワーユニットもその他パーツも最新型。近代の新興チームとしては手堅く無駄がない。

3位:トロロッソ STR13 


ホンダへの大きな期待と勘違いしてはいけない。余裕の出た資金をトロロッソなりに、どう開発に昇華できるか。残念なのは昨年のスムーズなナローノーズが親指ノーズへ変わったこと。それでも先端処理は、やはりトロロッソ的で美しい。昨年型と大きくは変わらないが、空力でもメカニカルでも攻め込む姿勢は好ましく、勝手に期待度アップ。

2位:レッドブル RB14 


新車を見る限り、レッドブル・エアロの神髄は充分に発揮されていて、もしかすると正統派で最も攻め込んだマシンかもしれない。サイドポッドとフロア・フロント部分でフェラーリに似た手法は見られるが、全体的には見事なレッドブル・スタイル。心配なのは、ルノーからのバックアップが昨年以下となるのは必至で、真骨頂を見せられるのか。

1位:フェラーリ SF71H 


タイトル奪還という成績につながるかどうかはわからないが、純粋にマシンがかなり面白そう。機械的な期待度は、きわめて高い。昨年のトリックサスペンション禁止、今年のトリックジオメトリー規制、オイルバーニング規制など明文化されたのは、フェラーリがFIAに詰め寄ったから。ライバルの利点をつぶし、それを承知したうえでの開発が、フェラーリに有利となるか。


『auto sport』

1476号に津川哲夫による、F1新車 独断と偏見ランキングを掲載。1477号はF1開幕直前プレビュー特集。1478号はF1開幕戦オーストラリアGP速報など世界のモータースポーツの話題を満載して、2018年3月30日(金)発売予定。

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