三菱電機株式会社は、独自の1チップ構造と新パッケージの採用により世界最高の定格出力密度を実現した6.5kV耐圧フルSiCパワー半導体モジュールを開発した。
三菱電機が開発した新しいSiCパワー半導体モジュールのSiCとは、Silicon Carbide(炭化ケイ素)のことだ。このモジュールを適用することで、高耐圧が求められる鉄道・電力向けパワーエレクトロニクス機器の小型化・省エネに貢献する。
開発の特長
1:フルSiCで6.5kV耐圧を実現し、パワーエレクトロニクス機器の小型化・省エネに貢献
Siパワー半導体モジュールの最高耐圧6.5kVをフルSiCで実現
フルSiC適用により高出力密度化とスイッチング損失の大幅低減、動作周波数の向上が可能となり、高耐圧パワーエレクトロニクス機器の小型化・省エネに貢献
2:1チップ化と高放熱・高耐熱小型パッケージで世界最高の定格出力密度を実現
ダイオードとMOSFET※3を1チップ化したダイオード内蔵SiC-MOSFETを開発し、チップ面積を半減
優れた熱伝導性と耐熱性を両立する絶縁基板と、信頼性の高い接合技術により、高放熱・高耐熱小型パッケージを実現
高耐圧パワー半導体モジュールとして世界最高の定格出力密度9.3kVA/ccを実現
従来品との比較
定格出力密度 損失 想定動作周波数
今回(SiC) 1.8(9.3kVA/cc) 3分の1 4
従来(Si) 1(5.1kVA/cc) 1 1