ザイリンクスは1月15日(米国時間)、セーフティ クリティカルな先進運転支援システム(ADAS)および自動運転システムの開発を可能にする、オートモーティブ グレードのZynq UltraScale+ MPSoCファミリを供給開始したことを発表した。
ザイリンクスのオートモーティブXA Zynq UltraScale+ MPSoCファミリは、AEC-Q100 試験規格への準拠が認定されており、ISO26262 ASIL-Cレベルに完全に適合する。この製品ファミリは、豊富な機能を備えた64ビットクワッドコア ARM Cortex-A53およびデュアルコア ARM Cortex-R5をベースとするプロセッシング システム(PS)と、ザイリンクスのプログラマブル ロジック(PL)であるUltraScaleアーキテクチャをひとつのデバイスに統合したものである。機能安全およびセキュリティ機能という不可欠な要素を統合しながら、最適な単位ワットあたり性能をもたらすXA Zynq UltraScale+ MPSoCによるスケーラブル ソリューションは、各種のオートモーティブ コンピュータ プラットフォームに最適である。
XA Zynq UltraScale+ MPSoCファミリは、オートメーションおよびオートモーティブ システムの安全性およびセキュリティに特化した世界有数の認証機関であるExida 社により、ISO 26262 ASIL-C レベル要件への準拠認定を受けている。本製品ファミリに搭載された、リアルタイム プロセッシング機能安全アプリケーション向けの「セーフティ アイランド」は、ISO 26262 ASIL-Cレベル要件の準拠認定を受けている。セーフティ アイランドに加えてプログラマブル ロジックを使用することで、モニター、ウォッチドッグ、機能的冗長性などの特定用途に合わせた追加の安全回路を構築することが可能になる。これにより、単一集積回路でASILディコンポジションおよびフォールト トレランス アーキテクチャ設計の両方を効果的に実現することが可能になる。
ザイリンクスのオートモーティブ事業部シニア ディレクターであるウィラード トゥ(Willard Tu)は、「ADASでの実績に加えて、今回、新しいXA Zynq UltraScale+ MPSoCファミリを発表したことで、ザイリンクスは、市場が要求する安全性とセキュリティを備えた次世代自動運転システムの開発が実現することを期待しています。オートモーティブ製品ポートフォリオを拡充してお客様への提供を継続し、12年以上にわたるオートモーティブ分野の実績をさらに発展できることを光栄に思います」と述べている。