日本自動車大学校(NATS)ブースでもっとも「合法」なことをアピールしていたクルマがこちら! 街道レーサーを再現したニッサン・エルグランド。一見違法改造車に見えるんですが本当のところは…?
スペックボードに書かれたテーマには「シャコタン、バーフェン、深リム、デッパ」の文字。保安基準を違反しそうなワードばかりですが、冷静に見てみると対策次第でどうにかなる改造でもあります。
まずシャコタンについて。よく言われる「最低地上高9cm」という数値を明らかに下回っていそうな車高ですが、よく見てください。ボディやフェンダーとの継ぎ目が見えますよね? つまり、脱着可能な「エアロパーツ」なんです。そこに灯火類も付属していないということは、最低地上高として計算されない部分。このエルグランドの場合、車体の下回りかマフラーが9cm以上なら問題なくOKでしょう。
つぎはバーフェンと深リム。
深リムホイールを履きすぎてタイヤがハミ出たら一発アウトですが、超ワイドなバーフェンのおかげでフロント10.5J、リヤ12.5JのSSRフォーミュラメッシュもフェンダーの内側に。あとは全幅が増えるぶんの構造変更を申請すればOKですね。
そしてデッパ。
こちらも度を超えたデッパで突起物として認識されればアウトですが、ベース車がバンパーの真ん中あたりが最先端となるデザインなため、おそらくほぼ変わらない全長なはず。バンパーの角もRをつけた形状にしているのでOKでしょう。
最後に灯火類を見ていきますが、フロントにはY33グロリアのヘッドライト一式を流用。これは顔面の印象を変えつつ光軸検査を通過するための選択とのこと。テールはセンチュリーのものを移植していて、サイドマーカーは定番のローレルウインカー流用。文句の付け所がない仕様といえます。
というわけで、安心してNATS伝統の卒業旅行に行けることでしょう!
ちなみにエルグランドは製作班の全員が同時に乗れるクルマをベースにしたいってことから選んだそうですよ。