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溶接痕にも注目するのがツウ【東京オートサロン2018】


メインホールからちょっと離れた国際会議場では「チューニングカーギャラリー」と銘打ったチューニング雑誌誘致の力作マシンがズラリと並んでいます。ハッキリ言って濃いです。キャンギャルとかいないです。むさくるしい男たちが地べたに這いつくばって写真撮ってます。彼らのインスタ映えは世間的には屈折しているかもしれません。こちらはRISING製作のS30Zドラッグ仕様なのですが、マニアが注目するのはミクロの世界です。

リヤゲートから見えるロールバーに注目です。バーの溶接痕があまりにも美しい!もしかして穴あけて差し込んで接着剤を流したのかと思ったりします。思わずRISINGのひとに聞ちゃいました。「ここ、どうなってるんですか? だれが作ったのですか?」と。

アップで見てもヤバいです。穴を開けた補強板の溶接もヤバいです。溶接痕ってビードって呼ぶんですけど、あまりにも細く、溶接棒の溶けた塊がほとんどない。解説によると、溶接したのは元某有名ロールバーメーカーの職人さん。TIG溶接で溶棒を使わず、母材(スチール)を溶かしたのみで仕上げたそうです。付き合わせがカンペキじゃないとできないことです。

このS30はストックボディで最速をめざして製作され、去年の5月にシェイクダウン、12月に最速レコード(10秒343)を更新したそうです。「クラス最軽量」ってのもテーマで、ゆえに溶接だって重量増しを避けているんですね。こりゃもうグラム単位の話ですよ! 自分のクルマを依頼するときには、こういったショップを選びたくなりますね!

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