最近、街でよく見かける50ccスクーターの筆答候補がタクト。2015年に、16年ぶりに復活したホンダが誇るこの人気モデルは、20万円を下回る価格ながらも、低フリクションエンジン&アイドリングストップといった最新鋭のエコな機能を備えた超優等生なのである。
ホンダTACT
17万8200円※ベーシックは16万5240円 (価格は2018年2月22日のものです)
■■実力分析結果■■
・加速力……………………………8Point
・最高速……………………………9Point
・実用性……………………………9Point
・コストパフォーマンス……8Point
中高速域の伸びは50㏄随一白モノ家電のような安心感
2015年に、16年ぶりに復活したタクトはベテラン世代には懐かしい響きだろう。エンジンと車体パッケージはダンクと共用としながら、日常的に使えるスタンダード・コミューターとしてのタクトのアイデンティティを継ぎ、幅広いユーザーに発信されている。
水冷eSPのパワーユニットもさることながら、シート座面を前後に拡張することで着座位置の自由度を高めるとともに、ステップフロアをフラットかつ前後長を最短で220㎜確保し、快適な居住性を実現するなど乗車時を想定したケアも抜かりがない。
その走りは50㏄クラスとしてはパワフルで、60㎞/hオーバーまでそれほど時間を要さない。車体もしっかりしていて、スロットル全開で飛ばしても安定感がある。とくに感心したのはコンビブレーキで、強力なリヤと穏やかなフロントの組み合わせが絶妙。万人が安心して扱えるブレーキフィールに仕上がっている。
20ℓの収納や燃費を抑えられるアイドリングストップ機能など、新世代モデルに相応しいユーザビリティが与えられている点もマル。角張ったデザインも含めて、長く愛用できる白モノ家電のような存在だ!(佐川健太郎)
佐川健太郎>>>
バイクジャーナリスト、「ライディングアカデミー東京」校長、日本交通心
理学会員などいくつもの顔を持つ。愛称はケニー佐川。
後藤 武‘S IMPRESSION
作りの良さは一番
「今回乗った50cc3台は動力性能的にどれも近いレベルにあるけれど、走った 時の車体の剛性感やエンジン・駆動の滑らかなフィーリングなどはタクトが若干リードしている印象かな。計10色とカラバリも豊富だから選びがいがある」
後藤 武>>>
オートバイ誌クラブマン元編集長。 顔に似合わず繊細な感覚の持ち主で、各車の違いを読み取る。
Specifications
■全長×全幅×全高 1675×670×1035㎜ ■シート高 720㎜【705㎜】 ■車両重量 79㎏(装)【78㎏(装)】 ■総排気量 49㏄ ■エンジン種類 水冷4ストOHC ■最高出力 4.5ps(3.3kW)/8000rpm ■最大トルク 0.42㎏m(4.1N・m)/7500rpm ■燃費 56.4㎞/ℓ ■燃料タンク容量 4.5ℓ ■ブレーキ (前後)ドラム ■タイヤサイズ (前後)80/100-10
※【 】内はベーシック SPEC
モトチャンプ監修
大量試乗コメント付きスクーターバイヤーズガイド の 2017-2018年版。
スクーターを狙っている人必見の参考書!
「使い勝手リアル解剖」と称して、収納スペースの比較や燃費テスト、GPSロガーを用いた加速性能テストなど雑誌ならではの企画が目白押しです。