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大阪モーターショーに足を運ぶと、一際目を惹く流麗なボディと出会った。コンパニオンの話ではない、1964年のデビュー以来世界中のレースシーンを席巻した名車「ポルシェ904」の話だ。しかもそれがレプリカで、実際に購入できるというのだから驚かされてしまう。(PHOTO&REPORT:石川順一)
第2回日本グランプリ(1964年)、スカイラインGT-Rとデッドヒートを繰り広げ、テレビの前のレースファンの目を釘付けにしたこのマシン。公道も走れるレーシングカーとして量産されたものの、その数はわずか100台あまり。現在では2億円近くの値段で取引されることもある超希少車なのだ。
そんな車両を触れられるなんて! と感動していたところ、声をかけられた。声の主は販売元のBECK JAPAN代表の吉村雅一さん。実はこのマシンは忠実に再現したレプリカで、「BECK GTS」という名前で新車販売しているのだという。
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制作を手がけているのはアメリカのBECK社。これまでも数々のポルシェの名車をレプリカとして復活させており、「BECK GTS」もそのうちの一台。吉村さんはその出来に惚れ込んでBECKと組み、日本法人を立ち上げたという。
実際、これが「ポルシェ904 だ!」といわれたら見分けがつかないのではないだろうか。航空機を思わせるシルエットのFRPボディは流麗だし、ホイールも変わらない。
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カチっとしていても軽いドアを開ければ、当時そのものの車内がお出迎え。三連メーターや操作スイッチ、長いシフトノブなどディティールも904らしさを訴えかけてくる。
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走りの要となるエンジンはポルシェ933に搭載された最後の空冷ボクサー、3.6リッター6気筒を採用している。あくまで空冷にこだわって一番熟成したエンジンを選ぶところがニクい。吉村さんによれば、オーナーの好みによっては水冷も用意できるが、エギゾーストノートの気持ち良さを求めるならやはり空冷がオススメとのこと。
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吉村さん自身もオーナーで、サーキット走行も嗜む走り好き。富士スピードウェイでの走行動画を見せてくれた。安定した走りで997GT3とデッドヒートを繰り広げており、マシンの素性の良さが窺えた。現行のポルシェにも負けないポテンシャルを秘めていそうだ。
価格は1000万円台〜。憧れの904が手に入るなら安いと捉えるか、それともやはり高嶺の花か。実に悩ましい。
問い合わせ先
BECK JAPAN
http://beckjapan.jp