帝人株式会社は、2018年4月1日付にて、帝人グループで炭素繊維事業を展開している東邦テナックス株式会社 を統合すると発表した。
帝人グループは、今年度よりスタートした中期経営計画「ALWAYS EVOLVING」において、マテリアル事業領域とヘルスケア事業領域を2本の柱とし、成長戦略および発展戦略を強力に推進している。そして、マテリアル事業領域においては、世界的な環境規制の強化に伴う低燃費化の要請に応えるため、「軽くて強い」高機能素材の拡大に取り組んでおり、航空機分野や自動車分野への展開に注力している。
こうしたなか、グループ内の情報・技術の共有や人財の最適配置などによる総合力の発揮を通じて、さらなる企業価値の増大を図るため、炭素繊維事業を担う東邦テナックスを帝人に統合することとした。
なお、この統合に伴い、ヨーロッパ、アメリカ、シンガポールの事業会社であるトーホウ・テナックス・ヨーロッパ、トーホウ・テナックス・アメリカ、トーホウ・テナックス・シンガポールについては、それぞれテイジン・カーボン・ヨーロッパ、テイジン・カーボン・アメリカ、テイジン・カーボン・シンガポールへと名称変更を予定している。
帝人グループは、モビリティの環境負荷低減に貢献する「環境価値ソリューション」を重点領域のひとつとして掲げ、高機能素材や複合化技術を強みとしたマルチマテリアルでの事業展開を推進している。このたびの東邦テナックス統合により、グループ内の技術やノウハウの複合化によるシナジーの最大化を図り、グローバル市場における川上から川下に至るまでの顧客対応力の強化を図っていく。