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川崎重工、遠隔協調で熟練技術者の動きを再現する新ロボットシステムを販売開始


川崎重工は、遠隔協調で熟練技術者の動きを再現する新ロボットシステム「Successor(サクセサー)」の販売を開始する。まず2018年度に川崎重工・西神戸工場のロボット製造ラインへ導入するとともに、一部の顧客向けに限定販売し、2019年度より一般販売を開始すると発表した。「Successor」は、「継承者」を意味する。ロボットが熟練技術者の動きを「継承」できるという意味だろう。(以下プレスリリースより)

「Successor」とは、遠隔協調を可能とする新開発遠隔操縦装置を有するシステムで、遠隔操縦によりさまざまな分野にロボットを適用することが可能であり、このシステムは多岐にわたるカワサキロボットに対応できる。


このシステムは熟練技術者が遠隔装置で操作した動きを、ロボットの自動運転に切り替えられ、また繰り返し操作した動きをAI技術を用いてロボットが学習することで、微調整が必要な熟練技術者の繊細な動きもロボットで再現する。これにより、




①製品の組立・艤装など人の感覚を必要とする工程や、鋳物・プレス部品など製品のばらつきが大きく人の技能を必要とする分野




②人が介在せずに自動化するためにセンサーを多用したり、ライン全体または工場ごと改造しなければならず、また教示に時間がかかり過ぎてコスト・時間的に見合わない分野


③受注生産品や個別部品など製品形状が微妙に異なり、また頻繁に製品モデルを変更するといった非量産品分野




など、従来自動化が難しかった分野へのロボット導入を可能にする。


さらに、熟練技術者がロボットに記憶させた動きを、触覚、力覚、視覚、聴覚などを再現できるフィードバックシステムを通じて新人技術者へ技能伝承することも可能だ。


川崎重工は、国産初の産業用ロボット製造開始から現在に至るまで、50年間で培った技術力を活かし、ロボットを活用した新しい産業の未来を創造していく。

【「Successor」の主な機能】


遠隔協調が可能な新遠隔操縦装置(コミュニケーターと呼ぶ)を用いて、以下を実現している。




・自動運転/遠隔操作のハイブリッド機能


ロボットの自動運転と人による遠隔操作を自由に組み合わせることができるため、熟練技術者が必要でロボットの導入が難しかった製造ラインのロボット化が可能。




・マルチコントロール機能


ひとりの作業者が一台の入力装置で複数台のロボットを遠隔操作することができる。




・コンバージョン機能


人が遠隔操作で動かした動きを、そのままロボットが憶えて自動運転に切り替えられる。




・AI機能


人が遠隔操作で行なったばらつきのある作業でも、AI技術でロボットが学習することにより自動運転に変換することが可能。




・トレーニング機能


熟練技術者の作業をロボットに記憶させることで、後継者へロボットを通じた技能伝承ができる。












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