パナソニックは、大量の学習データを収集することが困難なリアルな環境に適用が可能なAI技術の実現に向けて、学習データの量に応じて自動的に最適なモデルに変化する教師無し機械学習技術を開発した。この技術は同社のビジネスイノベーション本部 AIソリューションセンターの研究成果で、AI技術における世界最高峰の国際学会であるNIPS2017 (Neural Information Processing Systems)に採択された。
パナソニックが、学習データ量に応じて自動的に最適なモデルに変化する教師無し機械学習技術を開発した。
同社の主要事業領域である家電・住宅・自動車・B2Bソリューションの中には、大量のデータを集めることが難しいために、AI技術を十分に活用できていないケースも多数存在している。この課題に対して、本技術を適用することにより、これまで専門家の介在が必要であったチューニング(モデルの調整)プロセスを大幅に削減することができるため、AI技術の適用可能範囲を飛躍的に広げることが期待できる。今後の展開としては、本技術の研究開発を更に加速することで、身近なIoT機器やシステムなどリアルな環境で使えるAI技術の実現に取り組んでいくという。
本技術は、北海道大学大学院 情報科学研究科の有村博紀教授、喜田拓也准教授、ならびに東京大学大学院 新領域創成科学研究科の佐藤一誠講師との共同研究成果。詳細については、2017年12月4日からアメリカ合衆国ロングビーチにて開催されるNIPS2017にて発表を予定している。