広州モーターショーのゾーンB館には、なにやら東京オートサロンのような様相を呈していた。そこには、いわゆる「シャコタン」のクルマが数多く展示されていた。これも「現在の中国自動車事情」なのだ。
広州モーターショーのゾーンB館には、なんと警視庁のパトカーが展示されていた。しかもシャコタンで大阪ナンバーというわけのわからない仕様。これは、中国のゼロクラウンユーザーが個人で仕立てたもの。
周囲を見渡せば、日本車、欧州車のシャコタンばかりが展示され、東京オートサロンを彷彿とさせる光景である。
このエリアはチューニング、ドレスアップ部門の展示会場で、そんな市場があること自体も驚きだが、無限やホンダアクセスなどがパーツを装備したモデルを展示している。これらは基本的に中国から見て外国車向けのパーツを提供する企業が展示をしている。
そんななかでも、広州汽車のモデルをドレスアップした仕様も展示されていたのが目新しい。おそらくは、広州汽車の関連企業と見られ、中国メーカーが自社ブランドに対して、アフターパーツの販売も展開していく傾向を掴むことができる。
ユーザー像が拡大することで、新しい車の楽しみ方が見出されるようになってきているのだろう。また、先行して展示することで、車そのものの魅力を拡大する効果もあるものと思われる。
そこで冒頭のシャコタンモデルだが、こちらは中国のエアサスメーカーがデモ用に展示したもの。しかしその台数は半端ではなく、およそ30台程度が展示されていた。フェンダー内側を探ればツメを曲げていたものも多かったことから、技術的にもある程度浸透しているようだ。
しかし、これが広州という北京や上海から遠く離れたところで見受けられることは驚きだ。
2016年よりD1グランプリも中国に進出しており、中国内でも車の魅力は多岐にわたるものとなってきている。この先、さらなるドレスアップやチューニングブームも起こってくるくのだろうか。