世界中の学生たちがフォーミュラカーで速さを競うのみならず、ビジネスモデルの企画から車両の設計、コスト計算、そして製作まで行い、そのクオリティを争う「学生フォーミュラ」の日本大会「全日本学生フォーミュラ大会」(主催:自動車技術会)。今年で15回目となる同大会には総計148社もの自動車関連企業が協賛し、学生たちの熱き戦いをサポートしている。その中で、9月5~9日に行われた本戦の会場・小笠山総合運動公園(通称エコパ。静岡県掛川市・袋井市)にブースを出展していた協賛企業をピックアップし、出品内容と未来の社員獲得に向けた想いを紹介する。
そのKYBが、学生フォーミュラに協賛する狙いとは。同社の人事本部係長・岩田達也さんに聞いた。
--貴社が「学生フォーミュラ大会」に協賛した理由は?
岩田 日本のものづくりを底上げするという学生フォーミュラの趣旨に賛同し、第2回大会の際に初めて協賛しました。
これまでは市販品を各チームに使っていただいていましたが、専用品を開発したのは今回の早稲田大学のマシンに搭載されているものが初めてです。なお、ブースを出展するのは今回で2回目です。
こういった活動をしなければ、日本のものづくり産業は疲弊してしまうでしょう。また、他のレースと同じく、我々もチャレンジャーでありたいという想いを持っています。
学生フォーミュラならではという点では、学生からは斜め上の質問をされることがあり、得るものが多いというメリットがありますので、学生たちと直にコミュニケーションを取ることで、当社の技術力を深めていきたいと思います。
そして、クルマが好きな学生は多いのですが、その中でショックアブソーバーのことを知らない人が意外に多いので、ショックアブソーバーのことをもっとよく知っていただきたいとも考えています。
--貴社が考える、採用したい人材像とは?
岩田 まず、ものづくりが好きでいてほしい、というのが第一ですね。そして、チャレンジ精神があり、かつチームで行動できることが重要です。開発は必ずチームで行うものですから、学生フォーミュラに限らず、チームで何かに取り組んでいる人に、大きな魅力を感じますね。