株式会社ジェイテクトは、北米における Utility Task Vehicle 用電動パワーステアリング (以下 EPS)製品、I-EPS を開発し、量産を開始した。
Utility Task Vehicle(以下 UTV)とは北米市場で農場などの私有地で荷物の搬送や移 動に使用される多目的車両のことを言う。
UTVのステアリングシステムは、これまでは油圧のパワーステアリングを採用し、30km/hの走行をしていたが、60km/h での走行ニーズに応えるため車速に応じたアシスト制御を可能とするEPS(電動パワーステアリング)が求められるようになった。ジェイテクト製 EPS のUTV 採用は初めてとなり、ク ボタ UTV「RTV-XG850」に搭載された。
ジェイテクトとしては乗用車の使用環境とは異なる車両での搭載となり、クボタ製 UTV での EPS は初めての採用ということもあり、ジェイテクトのテストコース伊賀試験場をはじめさまざまな施設で製品の評価・解析を合同で実施し、量産を実現した。
ジェイテクトは今後も高精度なアシスト制御や将来的には自動運転化のニーズが求められる、農業機械、産業機械へのEPSの提案を行なってまいく。
製品特長 :・UTV への搭載性のためにアシスト機構をインタミシャフト部に配置・減速機の機構は P-EPS の構造を活用し、設置位置への最適化 ・モーターは UTV に適した仕様のものを採用
採用メリット:低速走行時の取り回しのよさ/高速走行時の走行安定性/上記 2 つのメリットを同時に実現
採用車種:株式会社クボタ RTV-XG850 (北米販売車両) 生産拠点:ジェイテクト 奈良工場
生産台数 :8,000 台/年