北欧スウェーデンを本部とする世界的なトラック、バス、工業エンジンメーカー SCANIA(スカニア)は、東京モーターショー初出展。力の入った展示&プレスカンファレンスを行なった。
TEXT &PHOTO:高橋一平
126年の歴史をまとめたオープニング映像から始まったスカニアのプレスカンファレンス。ステージ両脇に配置されたベールのかけられた大型車両が注目を集めるなか、スカニアジャパンのCEO、ミケル・リンネル氏が登場、グローバル企業体であるスカニアが日本市場を重要視する姿勢を強調。
続いて登壇したプリセールス部長を務める中井 誠氏による新モデルの概要と、新時代に向けた取り組みを宣言すると、再び登壇したミケル・リンネルCEOの掛け声で新モデル2台のベールが同時に降ろされた。パネルトラックとして架装が施された「G360」とトラクターヘッド「R500」、フルモデルチェンジは実に21年ぶり、これらの新モデルの発売は欧州に次いで日本が二番目となる。
清々しいイメージのラベンダー色があしらわれたこれら2台のデザインは、同社らしい特徴をしっかり引き継ぎつつ、あふれんばかりの次世代感も表現された実に印象的なものだった。アンベール直後にはこれらのデザインを担当した、スカニア・グローバル・インダストリアル統括部門長のクリストファー・ハンセン氏も壇上にあらわれ、伝統と革新の二面性の両立に苦心したということを語った。東京モーターショーでは初となる同社のブースでは、他にも産業用エンジンDC13型に加え、キャビンのカットモデルも展示。まるでプレミアムカーのような加飾が多用されたコックピットや、キャビン後部のベッドまで一切の段差なしでアクセスできるフルフラット構造のフロアなどは、普段大型トラックに馴染みのない我々にとっては驚きにも近い新鮮なものだった。