
ショー会場・カワサキブースで注目を浴びていた、モトコルセ、BITO R&D、ドレミコレクションという超有名どころのカスタムビルダーが製作した3台のマシン。国内外で話題沸騰中のZ900RSも、Z1と同様にカスタムの素材としてもなかなか優秀なようです。(REPORT:近田茂)
第37回東京モーターショーでワールドプレミアを果たしたカワサキのZ900RS。ホンダがリリースしたスーパーカブ125も同様、早くも話題沸騰の様相を呈している。いずれもメーカーそれぞれの歴史の中で、会社の命運を背負ってきた名車。ブランドネームを世界に轟かせた逸品として、高い評価を築き上げて来た。古き歴史を積み重ねて来たからこそ、今回の注目度に帰結した。
わかりやすく言うとフォルクスワーゲンが古きビートルをモチーフにニュービートルをリリースして成功したのと同様、レトロモダンな所に新鮮な価値が表現されており、古き時代を知る者にとっては、かつての思い出の数々を彷彿とさせてくれる点も含めて、侮れない魅力を感じさせてくれるのだ。
さて今回カワサキブースのメインを飾ったZ900RS、否あえて「Z1」と呼ばせて頂こう。木のフローリングとレンガの背景をあしらったステージ上には、オリジナルカラーの1台と共に、3台のカスタムモデルも参考出品されていた。
これも歴史あっての物種。当時まぎれもない世界最強最速だったZ1は特にアメリカ市場で大ヒットしたが、カスタムのベース車としても持て囃された。街で目立つ存在にすることが何より重要。他人の物とは異なる自分だけのオリジナルを自慢する。また、サーキットに繰り出してレースへ出場する為のチューンナップなど、自由の国アメリカならではの楽しみ方を謳歌する。
メーカーの威信を掛けて開発されたZ1のエンジンは、排気量アップや高性能化に対しても余裕があり、ユーザーが弄っても壊れにくかった。様々なカスタマイズパーツが誕生しユーザー好みにドレスアップを楽しむ文化もさらに広がったのだ。
つまりバイクの楽しみ方や好みは人それぞれ。色々な展開があると言うことを改めて披露してくれている。
Custom by モトコルセ Z9RSC
何と言ってもチタニウム製フルエキゾーストシステムの装着が圧巻。前後サスペンションもオーリンズ製の特別仕様。カーボンパーツの多用等、細部までこだわり抜いた仕上げの美しさはまさに一級品だ。
■■Specification■■・
・モトコルセ チタン製フルエキゾーストシステム
・モトコルセ CNCアルミ製ステアリングトリプルクランク
・モトコルセ/オーリンズ フロントフォーク
・モトコルセ/オーリンズ リヤモノショック
・ブレンボ フロントブレーキキャリパー(ラジアルマウント)
・BST カーボン製ホイール
・マジカルレーシング ドライカーボン製ハンドルバー
・モトコルセ CNCアルミ製ライディングステップ



Custom by BITO R&D

レーシンチューナーとして良く知られているビトーR&Dの作品。手曲げのチタンマフラーやメガホンサイレンサーも美しいが、あえて前後に18インチ(標準は17インチ)ホイールをマッチさせているところが興味深い。シットリと落ち着きのあるグッドハンドリングが期待でき、乗り味も往年のZ1を彷彿とさせてくれるに違いない。
■■Specification■■・
・JB-Power チタン手曲げマフラー 4in1
・JB-Power 可変オフセット式フォークブリッジセット
・JB-Power φ320mm鋳鉄フローティングブレーキディスク(フロント)
・JB-Power マグネシウム鍛造ホイール
・JB-Power アルミ削り出しライディングステップキット(14ポジション)
・JB-Power アルミ削り出しヘッドライト



Custom by ドレミコレクション

左右2本ずつセパレートされたZタイプの4本マフラーが懐かしくも新鮮。往年のレーサーをオマージュして制作されている。少し詳しい人ならかつてのAMAスーパーバイク・レースシーンを思い出すことだろう。18インチホイールの採用やダミーフレームの追加等、凝った仕上がりが印象深い。
■■Specification■■
・ドレミコレクション Z2タイプ4本出しマフラー
・ドレミコレクション ダミーフレーム
・ドレミコレクション アルミ削り出しトップブリッジ
・サンスター フロントブレーキディスク
・サンスター リヤブレーキディスク
・ドレミコレクション MORRIS MAGホイール 18インチ
・Kファクトリー アルミ削り出しライディングステップ
・ドレミコレクション Z2タイプメッキフェンダー・ステー
・ドレミコレクション Z1ヘッドライトケース加工
・ドレミコレクション Z2タイプサイドカバー
・ドレミコレクション Z2タイプテールカウル
・ドレミコレクション グラブバー



