サスペンションを主体とする自動車部品メーカー・ヨロズ。開発から生産まで一貫したトータルプロダクションシステムが特長である。東京モーターショーの出典ブースには、最新の市販車に採用されたサスペンション用部品を数多く持ち込んでいる。
サスペンションと周辺部品を一体システムとして、サスペンションシステムメーカーへの成長を目指すヨロズ。開発から生産まで手がけるヨロズ生産方式:YPWの具体化第一弾として、無人化ラインを実現したヨロズオートモーティブアラバマの取り組みをプレスカンファレンスで披露した。YPWの推進により、どこの拠点においても同じ生産方式、同じ生産管理、同じ品質実現を狙う。
さまざまな新型車採用品がブースに並べられている。トピックは上のふたつ、新型リーフと新型N-BOXのリヤサスペンション:トーションビームである。
リーフのトーションビームには”カール工法”と称する生産方式を採用。写真でご覧いただけるように、丸形のスイングアーム部は板材を丸めた構造。訊けば、鋼管を用いるよりもコスト低減が図れるという。新型リーフのサスペンションシステムは基本的に先代の流用と聞いているが、先代も同様の生産方式だったのかと問うたものの、わからないとの答えだった。機会を見つけ確かめてみたい。
N-BOXのトーションビームの特長はテイラードブランク工法。厚みの異なる板材をレーザー溶接で連続接合し、そのあとプレスして部材に成形する。剛性の必要なアーム部としなりが必要なビーム部の厚さを異ならせることで、軽量化を果たす。この場合の板厚はアーム部が2.6mm、ビーム部が2.3mm。フランジまで続く溶接痕が接合部だ。