ダイハツ工業は未来のラインアップを想起させるコンセプトカー5台を展示した。軽自動車2台、小型車3台のそれぞれはターゲットユーザーを明確にしたクルマたち。詳細に眺めてみた。
DN MULTISIX(ディーエヌ マルチシックス)は、コンパクトで使い勝手の良いプレミアム6人乗りミニバン。1.5ℓのガソリンエンジンを想定する。全長4310×全幅1720×全高1695mm。乗車定員は名が示すとおりの6人。タイヤサイズは225/50R18。
シート配列は2×2×2。1列目に対して着座位置が高く、座面長および背面長も長くとった2列目の豪華さが目を引く。シートレールはフロアに埋め込み、長い脚によってシート本体がサポートされているのがおもしろいアイディアだ。1列目は脚部が1本、2列目は2本で仕立てられているのをみても、2列目を重要視していることがわかる。
シート構造は座面にキルティング構造のフラット型、背面に一枚構造の左右サポート型を用いている。
コックピットは未来感満載。もはや操縦桿といったほうがふさわしいステアリングホイールは、左右リムのみの構造。下側にシフトセレクト機能を持たせたブレースがユニークだ。計器パネルは全域画面構造。中央コンソール部には空調機能を持たせている。
立ち気味のAピラーは手前側に根元があるため、三角窓の類はない。グラスルーフ構造とも相まって、開放感にあふれるキャビンである。
コンパクトながら広い室内空間を持ち、未来感と高級感にあふれる3列ミニバン。実際の商品化にもぜひ望みたい方向性だ。