日産自動車は、2017年10月25日(水)から東京ビッグサイトで開催された「東京モーターショー2017」(以下、TMS)にて、ニッサン初、100%のEVクロスオーバーSUVとなるコンセプトカーを初公開するとともに、9月に発表した新型「 日産 リーフ」の NISMO モデルとなる 「LEAF NISMO Concept 」など、 市販車を含め13モデルを発表した。
本来であれば、今年9月に発表した「日産リーフ」を象徴として、将来に向けた「電動化」と「自動運転」を前面に押し出した華々しいプレゼンテーションの場となるはずだったに違いない。しかし、プレスブリーフィングの冒頭、ダニエレ・スキラッチ副社長(グローバルマーケティング&セールス、EV本部/日本・アジア・オセアニア担当)から一連の完成検査工程の不適切な取り扱いについての謝罪があり、二度とこのようなことが再発しないようにすると、深々と頭を下げた。
すると、ブース中にカントの音が響き渡る。これがニッサンのインテリジェントモビリティの音なのだといい、ダニエレ・スキラッチ副社長これからのニッサンの電気自動車の未来について語りはじめた。
「ニッサンは将来のインテリジェント・モビリティを通じて、クルマと人や社会がつながり、生活を豊かにするクルマを提供する。そのひとつが9月に発表した新型リーフです。
すでに現段階の受注数は、先代モデルの生産台数の5割を超えました。少しさかのぼると、ノートe-POWERは、おかげさまで販売台数で1位となった。すでにe-POWERの次なる搭載にセレナへの採用を決め、2018年春頃、発売する予定です。しかし、これはニッサン・インテリジェント・モビリティの一部に過ぎない」と述べた。
(ここで100%電気自動車のクロスオーバーコンセプトカー「ニッサン IMx」が公開される)
ダニエレ・スキラッチ副社長によると、ニッサン IMxは、日産が目指す近未来の車を具体化していて、約5年後の実用化を目標に開発中の技術だとアピールした。
ニッサンIMxは、出力160kWのモーターを前後に2機搭載し、最高出力320kW/最大トルク700Nmを発揮するハイパフォーマンスなツインモーター4WDレイアウトを採用する。航続可能距離は600km以上。これが当面のターゲット目標となるということであろう。
また、車の周囲360度の状況をセンサーなどで検知し、人工知能(AI)も活用して完全自動運転を実現する。ドライバーは、自動運転モードと自ら操作する手動運転モードを選択できる。自動運転モードではハンドルが格納され、広々とした車内でリラックスした時間を過ごせるという。無人で運転することもできる。
「長距離ドライブにおいてもバッテリー残量を気にすることなく、スポーティーな走りで移動を楽しむことができるのです。静かでありながらもパワフルな動力性能をもつ「ニッサン IMx」のドライビングプレジャーは、これまで誰も体験したことのないものとなるでしょう。
日産自動車が掲げる「ニッサン インテリジェント モビリティ」の、近い将来を見据えた姿を具現化したコンセプトカー「ニッサン IMx」。私たちは、この「ニッサン インテリジェント モビリティ」のアプローチにより、人とクルマのコミュニケーション、社会とクルマとの関わり方を変えていきます」とまとめた。
そして、最後にサプライズ発表が! 2018年末の第5シーズンに、ニッサンはフォーミュラーEに参戦するとのこと。ニッサン・インテリジェント・モビリティは今後どんどん加速していく。