住友電気工業株式会社と株式会社NTTドコモは、高度運転支援の実現に向けて、第5世代移動通信方式(以下、5G)と自動車や道路・建造物などの交通インフラに搭載したセンサーを活用し、交通状況のリアルタイムな情報収集・解析を行なう実証実験を9月19日(火)より開始した。本取り組みの結果は、11月9日(木)~11日(土)に日本科学未来館で開催されるイベント「見えてきた、"ちょっと先"の未来 ~5Gが創る未来のライフスタイル~」にて発表予定だ。
この取り組みは、センサーを設置した住友電工横浜製作所のテストコースに、NTTドコモの5G基地局と5G端末を搭載した自動車などを持ち込んで実施している。
具体的には、「高速・大容量・低遅延」を特長とする5Gを活用し、自動車や交通インフラに搭載したセンサー(カメラ、LiDAR、ミリ波レーダー)から、走行中の自動車や歩行者・道路状況などの周辺環境の交通状況データを収集・解析することで、広範囲な交通状況をリアルタイムに把握する。このように把握した交通状況をもとに、自動車や歩行者へ高度運転支援・歩行支援を行なうため、交通状況データの即時性や見やすさなどのユーザーエクスペリエンス向上に向けた課題抽出や対策検討を行なっている。
これまで住友電工は、自動車や歩行者などの交通状況のデータを収集するセンサー等の機器を開発してきており、車車間・路車間通信の研究開発に取り組んできた。
一方、NTTドコモはLTEや5Gを応用し、自動車とあらゆるものをつなげる通信の研究開発に取り組んできた。5Gの高速・大容量通信により、センサー情報がリアルタイムに収集されることで、詳細な道路交通環境の情報がどこにいても、利用可能となるよう取り組んでいる。
両社はこれからも、5Gを活用した高度運転支援の実現に向けて研究開発を進めることで、より安心なクルマ社会の実現に貢献していく。