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【ハーレーダビッドソン】加速に磨きがかかった新型「SOFTAIL SLIM」試乗レポート


10月7(土)から9日(月)までの3連休、ハーレーダビッドソンジャパンではディーラー店頭試乗会が開催される。同ブランドの2018年最新モデルに乗れるわけだが、それに先駆けて報道関係者向けの試乗会が2日(月)行われた。今回は試乗会で用意されたSOFTAILの8モデルの中から、最もオーソドックスなSOFTAIL SLIMをレポートする。

ハーレーダビッドソン新型SOFTAIL SLIM

ハーレーダビッドソン新型SOFTAIL SLIM

ハーレーダビッドソン新型SOFTAIL SLIM

ハーレーダビッドソン新型SOFTAIL SLIM

REPORT:近田 茂

SOFTAILシリーズは、いわゆるクルーザーと呼ばれるカテゴリーだが、カタログには12機種も揃えられ、バリエーションがこんなにも豊富になっていることに改めて驚きを覚える。当日叶えられる試乗希望は1台だったので、実はLOW RIDERと迷ったのだが、前後16インチのスポークホイールにも興味があり、地上高660mmという低いシングルシートで素の乗り味をチェックしてみたいと思い、SLIMを希望した。




この2018最新モデルは、外観デザインはもちろん、フレームとエンジン、つまり全てが一新されている。同社の歴史を振り返ってみても、革新的なフルモデルチェンジが実施されたと言って良いだろう。


リヤリジッドを彷彿とさせるスチール製フレームワークは従来のダイナとソフテイルを組み合わせたようなルックスだが若干コンパクトに見える。フラットでワイドなアンダーフレームに鎮座するリジッドマウントされたパワーユニットはもちろん横置きVツイン。最新のデュアルカウンターバランスを採用したMilwaukee-Eightと呼ばれるエンジンだ。




排気量は107キュービクルインチ(1745cc)。新型8機種中、他の4機種は114(1868cc)エンジンを搭載している。話をSLIMに戻すと、最大トルクは145Nmを3000rpmで発揮。相変わらず最高出力は未公表だが、誰かのギャグじゃないが「そんなの関係ない」。なぜならハーレーを購入するユーザーにとって、パワーデータは重要ではないからだ。




早速試乗。キーレスエントリー方式が採用されていて、実際はリモコンキーを所持していれば、キルスイッチを解除してセル始動が可能。ライダーが身につけていれば問題ないが、バッグ等に入れて車体に置くと、誰でも始動可能になってしまうので注意が必要だ。




しっかりと図太いサウンドと鼓動は健在。しかし不快な振動は感じられない。そしてスタートすると加速力にダイナミックな雰囲気が増していた。今回大胆な軽量化も果され、動力性能的な進化も実感できる。さらに言うと、交差点等の旋回操作がスイッと素直かつ軽快に扱えてしまうのだ。



実際の車重は304㎏。それを感じさせないスムーズさ、そしてチョッピリ俊敏さを増した乗り味が実に新鮮。従来の乗り味からイメージさせる堂々と穏やか(悠長)に乗るハーレーらしさとは少し異なるリズム感だが、印象は悪くないし扱いに手ごわさがない。


もちろん好き嫌いを左右する部分でもあるだろう。ただ、最近の高齢者ライダーの声を聞くと、大きいバイクは扱いが重く感じられるようになり少し小さい(軽い)のに乗り換えようかなとの賢い弱音を吐く人も多い。




ハーレーは好きだけど、何か別の物にと諦めようとしている人がいたとすれば、軽い乗り味の新型を選択すれば、もう一度好きなハーレーを満喫し続けることができるだろう。


(REPORT:近田 茂)

相変わらずハーレーダビッドソンならではの鼓動感を披露するVツインエンジン。1745ccのミルウォーキーエイト107だ。

このエンジンはデュアルイグニッション式。つまりスパークプラグは4つある。Vバンクに挟まれた位置に点火コイルを設置。

太くストレートに伸びた2段重ねの右出しツインマフラーが壮観。

前後ともファットなイメージの16インチタイヤ。スポークホイールでチューブ入りのバイアスタイヤをマッチ。

トラス形状のスイングアーム。一瞬リヤリジッドに見間違うデザイン。駆動は静かでクリーンなベルトドライブ方式だ。

シート下に隠れていたリヤのモノショック。専用工具を使って、7段階のイニシャル調節が可能。他のモデルでは手動ダイアルアジャスター付きもある。

リング状の昼間用ラインライトもあしらった個性的デザイン。LEDならではの斬新なフロントマスクを魅せる。

黒く仕上げられたバーハンドルのブリッジは微妙にアールを付けたこだわりのデザイン。

例によってタンクのトップエンドに位置するメーター。左手スイッチ操作によるモード切り換えで回転計や時計表示もチョイスできる。

やや固めながらスペースの広いシングルシート。身長170cmの記者の場合、腰を引くとハンドルまでが遠い。

シート高は僅か660mm。ご覧の通り足着き性は抜群。両足でベッタリと地面を捉えることができ、安心感がある。

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