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AGC旭硝子の曲面形状の車載ディスプレイ用カバーガラスが、新型 Audi A8に採用された。アウディA8は、曲面形状のカバーガラスを世界で初めて搭載した量産車となった。
新型 Audi A8のコックピットには上下にふたつのタッチスクリーン式ディスプレイがあり、安全で快適な運転に必要な情報を表示し、コントロールできるようになっている。
上部のなめらかな曲線を描く10.1インチの大型ディスプレイでは、ナビゲーションやインフォテインメントシステムを表示し、下部のディスプレイでは、システムを操作する仕様だ。
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AGCグループの車載ディスプレイ用カバーガラスは、車内の高級感やデザイン性を高め、反射を抑える等の表面処理により視認性・操作性を向上させる素材として、カーナビゲーションシステムや運転情報表示パネルで採用が進んでいる。2013年よりグループ会社であるAGCディスプレイグラス米沢で車載用専用ラインによる平面形状タイプの生産を開始し、旺盛な需要に対応するため 2016年4月には生産能力を増強している。
今回、アウディA8が量産車として世界初採用した車載ディスプレイ用カバーガラスは、AGCグループ独自の技術による三次元曲面形状のガラスに化学強化・光学成膜・印刷等の表面処理も施したもので、自動車の内装デザイン向上に寄与する。
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アウディA8の上部のディスプレイにはAGCの曲面カバーガラスが、下部のディスプレイには平面カバーガラスが採用されている。
その特徴は、
なめらかな形状と周囲に溶け込む色調により、一体感あるダッシュボードデザインの実現に寄与している点
AGC独自の三次元曲面加工技術と、色調を工夫した加飾印刷が貢献している
素板から加工までAGCが、一貫生産し、高い品質で提供できる点
にある。
化学強化ガラスの製造、成形、映り込みを抑え指紋をつきにくくする等の光学成膜、加飾印刷まですべての工程をAGCグループで生産している。
AGCは、今後も車載ディスプレイの大型化や曲面化が進むことが見込まれるため、京浜工場において曲面形状の車載ディスプレイ用カバーガラスの生産能力を増強すると5月に発表していた。