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神戸製鋼、北米における自動車用溶融亜鉛めっき超ハイテンの生産設備を増設


神戸製鋼と米国United States Steel Corporation(以下、USS社)は、北米における自動車用ハイテン鋼板の需要拡大に対応するため、両社の合弁企業であるPRO-TEC Coating Company(以下、プロテック社)に、新たに連続溶融亜鉛めっき設備(CGL:Continuous Galvanizing Line)を1基増設することを決定し、正式契約を締結した。

神戸製鋼とUSSは、今回の契約で増設するCGLは2019年7月の営業運転開始を目指している。


(設備増強の概要)


投資額:
約4億米ドル(約440億円)※プロテック社の借り入れ



生産能力:
年間50万ショートトン



稼働開始:
2019年7月



主要製品:
自動車用溶融亜鉛めっき超ハイテン





世界2位の自動車市場である北米。また、CAFE規制による燃費規制が強化されていることで、自動車の車体軽量化ニーズが高まり、ボディ骨格部品に用いられるめっきハイテンの需要についても、今後拡大していくものと想定されている。




自動車用ハイテンに対しては、さらなる高強度化と同時に適用部品の拡大を可能にする高加工性のニーズも高まっていて、それらのニーズに対応する新商品を製造するために、今回新たにCGLの増設を決定したものだ。今回の新ラインは、プロテック社で3基目のCGLとなるが、最新鋭の熱処理・冷却機能を有し、強度と加工性を兼ね備えた高加工性超ハイテン(780MPa以上)を製造する事が可能だ。これにより、溶融亜鉛めっきでも高加工性超ハイテンの生産が北米で可能となる。




プロテック社は、神戸製鋼とUSS社の折半出資による北米拠点として1993年に操業を開始した。年産能力150万ショートトンを有し、北米市場における一大生産拠点となっている。現在、日系自動車メーカーおよび米国デトロイト3向けを中心に高品質の製品を納入し、需要家から品質および供給体制に対して高い評価を受けている。




神戸製鋼は、自動車用ハイテンの生産拠点として日本(加古川製鉄所)、米国(プロテック社)、中国(鞍鋼神鋼冷延高張力自動車鋼板有限公司)と3極でのグローバル供給体制を整えており、品質に優れたハイテンの製造、供給を通じて、今後も燃費向上やCO2削減に繋がる自動車の軽量化に貢献していく。

プロテック社の概要


会社名:


PRO-TEC Coating Company


代表者:リチャード・E・ヴァイチ(Richard E. Veitch)


所在地:米国オハイオ州リープシック市


設立:1990年


資本比率:当社50%、USS社50%


従業員数:約300名


生産能力:150万ショートトン/年(増強後は、200万ショートトン)


生産開始時期/設備1993年5月:第1連続溶融亜鉛めっきライン(60万ショートトン/年)


1998年11月:第2連続溶融亜鉛めっきライン(40万ショートトン/年)


2013年5月:冷延用連続焼鈍ライン(CAL、50万ショートトン/年)

USS社の概要


会社名:


United States Steel Corporation


社長兼CEO:デイビット・B・バーリット(David B. Burritt)


本社所在地:米国ペンシルバニア州ピッツバーグ市


設立:1901年


従業員数:約29,800名(2016年12月末)


主要拠点:米国、スロバキア
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