次は、中国・奇瑞汽車のTIGGOクーペ・コンセプト。奇瑞の英語表記がCHERY AUTOMOBILEである。奇瑞は、イスラエルの企業との合弁でQoros Autoというブランドも持っている。欧米のメガサプライヤー、エンジニアリング会社のサポートを受けて、自動車作りが大きく進歩している自動車メーカーだ。今回のテーマはTIGGO クーペ・コンセプトだ。
ーこれがチェリーだと思うとびっくりなんですけど。
難波:そうですよ。本当にそうですね。チェリーのマークってヒュンダイに似てますね。ヒュンダイもこんな、あ、違う大宇だ、大宇。
ーえーっ、アキュラじゃないですか?
難波:(人の話を聞いてない)で、ちゃんとフードのパワーバルジから行くキャラクターだとか、それから、このフロントグリルも、今年出たエクシードってやつだっけ、あれちゃんとやってるでしょ。だから、わりとちゃんとブランド訴求、量産車のフォローアップちゃんとできてるっていうか、ブランドとしてのコンセプトカーとして、そこを欠かしていないので、偉いですね。これ意外とカッコいいですよ、本当に。妙にウェッジ効かせてやり過ぎてないし、最低必要源なキャラクターで構成されてる気がするじゃないですか。
ー結構丸いじゃないですか。こういうところとか。でも、そんなにぼやけた感じがしないというか。
難波:だから、それはちゃんとフェンダーとかドアとかのエッジラインがすごく効いているんですよ。それから、本当は分厚く見えるところをホイールアーチ周りの黒いパーツでちゃんと軽々しく見せている。これは、いい手法なんですけど、でもじつはこれはスバルのXVがやったやり方です。でも、カウルからベルトライン一回下がって、ずーっとあがっていく感じは、やっぱりいいですよね。ちゃんと視界を確保しながら。うん。うまいっすよ。これ。プラスとマイナスの感じ。凸とネガっていうか。その感じもすごく綺麗です。
ーCピラーのあのよくわからないのが……。
難波:あそこはまあ、最近ルノーの、あったでしょ(注:ルノー トレゾアのこと。2016年のパリ・サロンで登場)。あんなものとか、ちょっと幾何学的なとこ使いたくなるんじゃないですかね。
ーでも、背は低いけどSUVっぽくも見えるし。
難波:そう。スポーツSUVっていうかな。これまったく、本当にこのぐらいのことを日本の自動車メーカーにバシッとやってもらいたいですね。
ーそうですね。レンジローバーイヴォークが初めて出たとき、こんなの見たことなかった、みたいなのにちょっと近い感じが、そんな感じしました。
ホール8を立ち去る際に、レクサスのブースで立ち止まってLSを見て、黙って歩いていった難波さん。レクサスLSはどうなんですか?
次回は、サンダーパワーをお届けします。サンダーパワーってそもそもなんだ?