曙ブレーキは、IAAフランクフルト・モーターショーに新開発した対向ピストンタイプの10ポットブレーキキャリパーのプロトタイプを出展した。狙いは高性能モデルだ。
![](https://motor-fan.jp/images/articles/10001040/big_44158_201709161527160000001.jpg)
曙ブレーキは、すでに10ポットの対向ピストン・キャリパーを発表している。ポルシェ・カイエンのハイパフォーマンスモデル、ベントレー・コンチネンタルGTなどの採用された(デビューした新型カイエンは6ポット)。今回展示した10ポット対向ピストン・キャリパーは従来製品から小型軽量化を図った高性能版だ。
現在のところ、供給先は未定ということだったが、世界的に高性能SUVのマーケットが拡大している。重量級のスーパーSUVをしっかり支えるストッピングパワーということで、新開発の10ポット対向ピストン・キャリパーのニーズは今後もあると予想して開発したのだろう。
![](https://motor-fan.jp/images/articles/10001040/big_44161_201709161529580000001.jpg)
![](https://motor-fan.jp/images/articles/10001040/big_44162_201709161531580000001.jpg)
JR東日本の新幹線E5系「はやぶさ」用のブレーキライニングも曙ブレーキが供給している。新幹線は最高速度から4km以内にメカブレーキだけで停止できることが求められる。最高速度320km/hのはやぶさのために、等面圧ディスクブレーキライニングが装着されている。
等面圧ディスクブレーキライニングは、ディスクローターにライニングを均一な力で押し付けることができる機構を備えた、新しいタイプのライニングだ。それぞれのパットが微妙に動くことで高い制動性能を発揮する。ライニングには分割した焼結合金を使用。材料には環境負荷の少ない物質を用いている。