自動運転に関連するセンサーについて、自動車業界では動きが激しい。とくに、LiDARの分野に注目が集まっている。LiDARとはLight Detection and Ranging、Laser Imaging Detection and Rangingの略で、光を用いたセンシング技術だ。レーザースキャナーと呼ぶ場合もある。
今回の「ソリッド・ステート型」とは、回転機構を持たないタイプで、全方位ではなくレーザーの照射角の範囲でセンシング可能だ。
カナダを本拠とするメガサプライヤーのマグナは、2017年8月29日マ、ソリッド・ステート型LiDARの先駆者であるInnoviz Technologies Ltd.との既存パートナーシップの拡張をするため、このほど戦略的投資をした。Innoviz Technologies Ltd.とは、2016年12月にパートナーシップを開始している。
マグナは、レベル3/4/5向け自動運転機能を可能にするセンサー技術全般を着実に拡張している。
マグナの最高技術責任者であるスワミ・コタギリは、
「先進運転支援システムの市場リーダーとして、マグナは、未来のモビリティーシステムを可能にする業界最先端技術の開発とその技術への投資を推し進めていきます。」
とし、
「ソリッド・ステート型LiDARは、顧客の自動運転へのニーズに応え、期待を超える、自動運転技術と言えば“マグナ”と言われる地位を築くために、複数の技術を統合する私たちにとても重要な技術のひとつです。」
とコメントした。
Innovizのソリッド・ステート型LiDARは、光や天候などの状況の変化に左右されることなく車両の周辺状況の画像を高画質かつ3Dでリアル・タイムに提供する。また、市場に出回る同等のパフォーマンスをするLiDARと比較して大幅にコストを抑えて搭載が可能で、どのような車両への統合も容易である。
Innovizの共同創立者兼CEOであるOmer Keilaf 氏は、
「名高い技術と先進製品の提供、強固な市場地位をもつマグナは、自動運転の分野で先駆者としてその地位を確実なものにしており、そのマグナと一緒によりスマートかつより安全なLiDAR技術を市場にもたらすことができるのをとても嬉しく思います」
とし、
「このマグナの戦略的投資は、私たちの画期的なLiDAR技術がマグナの安全とパフォーマンスに関する高い標準に沿うことを証明するものです。マグナの標準に見合うということは、すなわち業界標準に見合うと言えます。」
とコメントしている。
INNOVIZ TECHNOLOGIES について
Innovizは、自動運転車の量産を可能にする最先端のLiDARリモートセンシングソリューションを開発している。マグナのLiDAR製品は、InnovizOne™ とInnovizPro™で、Innovizが独占所有権を持つ技術を使用しソリッド・ステート型デザインを提供しており、量産に適したコストとサイズで優れたパフォーマンスを誇る。イスラエルに本社を置き、エレクトロ・オプティクス、コンピュータービジョン、MEMSデザイン、シグナルプロセッシングの分野で名高い技術を持つイスラエル国防軍のエリート技術ユニットのメンバーであった設立者によって2016年1月に設立された。