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“NMAX155の評価”ガチ乗り比べて判明!


PCX150、マジェスティS、NMAX155を筆頭とした150ccスクーターは、比較的小さな車体サイズながらも高速道路の走行が可能なこともあり、近年注目を浴びているカテゴリーだ。その中でも今年4月に登場したNMAX155は、エンジン性能と車体剛性のバランスに優れ、最後発のアドバンテージが感じられた。

個性的なキャララインナップが出揃い、まさに群雄割拠の情勢を見せる150ccクラス(運転には普通二輪免許が必要)。このクラスの火付け役とも言えるホンダPCX150(2012年発売)はPCX(125cc)と基本的なディメンションを共通とした排気量アップ版。低フリクションエンジンとアイドリングストップ機能を備え、例えるならば燃費優秀な「優等生タイプ」。専用設計エンジン&フレームを引っ提げて2013年に発売されたマジェスティSは、過激なトルクと高速域の伸びが自慢で、運動性能抜群の「体育5タイプ」。




一方のNMAX155は……アレもコレもそつなくこなせる「オールラウンダータイプ」とでもいったところだろうか?

2016年3月に登場したNMAX125と同一ボディに、155ccのエンジンとそれに見合った駆動系を組み合わせて搭載。こう聞くと、「ちょっと速いNMAX」と早合点してしまいそうだが、実際のNMAX155は、しっかり速くて、走りやすくて、楽しい。絶妙なバランスで3拍子が揃っている。


その要となるのがブルーコアエンジン。高効率燃焼、高い冷却性、ロス低減の3点に焦点をあてた小型のプラットホームエンジンで、 NMAX155に搭載されているのはその水冷155cc版。アルミ鍛造ピストンやオールアルミ製DiASilシリンダー、オフセットシリンダーに加えて、エンジン回転数に合わせてカムシャフトが切り替わるVVA(可変バルブタイミング)も組み合わせることで、ほぼ全域で優れた燃焼効率と良好な加速フィーリングを実現している。



GPSロガーを用いた編集部のテストではマジェスティSとほぼ同等の加速性能をみせ、インプレッションを担当した後藤 武氏も「普段ビッグバイクに乗っている私でも力不足は感じない」と語る一方で、「この車体は125ccよりも155ccエンジンとのマッチングが良好で、走ること自体を楽しめる」と好印象を得ていた。

フレームはセンターフレームを用いたバックボーンタイプで、ねじれ剛性に優れた設計。足周りには直進安定性とコーナリング性能の両立を狙い、前後13インチのワイドタイヤを選択。ブレーキにはφ230mmの前後ディスクにABSを組み合わせ、優れた制動効果を確保している。765mmのシート高は身長170cmなら問題なく足が届く高さで、同身長でもつま先立ちとなってしまうマジェスティS(795mm)と比べると、安心感は抜群に高い。

ヘッドライトとテールランプにはLEDを採用して精悍なイメージに。瞬間燃費をバー表示する液晶メーター、容量24Lを誇るシート下の収納を採用するなど、日常使いもしっかりと考慮したユーティリティの設計となっているのも秀逸なポイントだ。




NMAX155は3車の中で最後発、満を持して登場したとあって、扱いやすくかつ速いエンジンと、走って楽しく乗りやすい車体、この2つを高い次元で融合。これにより150ccクラス本来の領域である、街乗りからちょい遠出までをそつなくこなせる、懐の深さを得ることができたのだと言えよう。




ヤマハ・NMAX155


価格:37万8000円


カラー:ホワイトメタリック6、マットグレーメタリック3、マットディープレッドメタリック3


「2017-2018年 最新スクーターのすべて」

モトチャンプ監修


大量試乗コメント付きスクーターバイヤーズガイド の 2017-2018年版。


スクーターを狙っている人必見の参考書!


「使い勝手リアル解剖」と称して、収納スペースの比較や燃費テスト、GPSロガーを用いた加速性能テストなど雑誌ならではの企画が目白押しです。

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