4駆だから走行性能はソコソコでも良い?そんな声に異議を唱えるのがHKS九州サービス。過激さや過剰さとは一線を画したバランスの取れた仕上がりは、JB64の魅力にさらに磨きをかけるものとなっている。
タービン交換で走りを一新!
JIMNY XC 30年式 CUSTOM PART LIST
創業35年以上の実績を持つHKS九州サービス。「HKS」と聞くと、ついハイパワー系のスポーツチューニングを連想してしまうかも知れないが、同社が常に意識しているのが毎日でも乗りたくなるような、扱い易く楽しめるクルマ作り。
そのターゲットはスポーツカーだけに留まらず、時にはコンパクトカーやミニバンなど、メーカーサイドではターボ車の設定が無いモデルに対して後付けでターボを搭載するなど、幅広いニーズに対応。ジムニーに関してもこれまでJB3343のターボ化、JB23のブーストアップなど、多数の施工事例を持っている。
そんな中今回手掛けたJB64は、オリジナルのハイフロータービンと前置きインタークーラー、ワンオフサクションなどによる街乗り快適・快速仕様。
ローブースト設定ながら、98馬力というシャシーダイナモ実測値をマーク。
カタログデータと比較すると30馬力以上の向上ということで、いわゆるどっかんターボ的なピーキーさも予想されたが、実際の乗り味はいたってフレキシブル。
トルクに余裕があるため、マニュアルでのシフト操作を少々サボっても、軽くアクセルを踏み込むだけで低回転域からでもするすると加速。
ワイヤー式から電子スロットルへと変更されたことで、レスポンスに物足りなさを覚えるという声もあるJB64だが、アルトワークス譲りのエンジンだけに秘められたポテンシャルは一級品。
その持ち味をいかにして引き出すか? まずは一度、相談してみてほしい。
スポーツマインド溢れる1台
エンジン上の樹脂パーツが消え去ったことで、スッキリとした見た目に。現段階は初期データを収集するための暫定仕様だが、整然としたパイピング関係の仕上がりはHKS九州ならでは。今後はインテークパイプの形状やタービンサイズの見直しなど、さらなるアップグレードを模索する予定。
オリジナルのインテーク&大径サクションパイプ。写真で見ても分かるように、大型のウォッシャータンクがパイピングレイアウト上のネックとなっている。
フロントのグリル開口部いっぱいに広がった、HKS九州サービスオリジナルの前置きインタークーラー。圧力損失を大幅に低減。
近年ではフラッシュエディターによる点火時期や燃料調整がポピュラーとなっているが、ジムニー用は設定が無いため、FCON-iSで対応。
より完成度を高めるべく、細部をブラッシュアップ中ということで、インパネ中央部にはA/F計(右)がセットされている。左はEVC。
タービン交換までの予算は無いが、ノーマルのフィーリングをなんとか改善したい、という人にオススメのHKSパワーエディター。ライトなブーストアップも可能で、HKS九州ではまったくのポン付け状態ながら12馬力アップを記録している。
シャシーダイナモ上での開発テスト風景。普段GT-Rやインプレッサなどのスポーティモデルが収まっている場所にジムニーというのは、逆に新鮮。なお、HKS九州はシエラもオーダー済みで、車両が届き次第、チューニングに取り掛かる予定。
ドアミラーのステー付近にあるステッカー以外、外観はまんまノーマル。マフラーもノーマルなので、まだまだ伸びしろはありそうだ。
「ジムニーも最近の新型車のご多分にもれず、上の領域(高回転)でスロットルを絞るための補正対策がネック。ただ、カリカリのスポーツカーでは無いので、味付けは中低速のトルクをいかに増やすかがポイントになると思います」。
JIMNY CUSTOM PART LIST
●オリジナルハイフロータービン 開発中
●オリジナルインテーク 開発中
●オリジナル前置きインタークーラー9万8000円
●パワーエディター 3万8000円
※価格はすべて税別
HKS九州サービス
ジムニーのモディファイといえば4駆ショップというイメージもあるが、走りの気持ちよさを追求する姿勢は同じ。特にページ内で紹介したパワーエディターは実効性の高いアイテムなので、ぜひお試しを。
●電話:0538-66-6761
●住所:福岡県北九州市小倉南区蜷田若園3-12-15
●営業時間:9:00〜18:00 ●定休日:木曜・第2水曜
問 HKS九州サービス
https://www.hks-kyushu.co.jp
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