人気SUV市場で急増中の3列目は
ミニバンに匹敵する実用性も魅力
近年、自動車市場を賑わせているSUVカテゴリーの中で、注目されているひとつが「3列シート」仕様のSUV。多人数乗車が可能なファミリーカーとして、人気の高いミニバンもあるが、都会的でスタイリッシュなイメージ、悪路での高い走破性などが好評なSUVにおいても、多人数乗車が可能なモデルが続々市場に導入されいている。
最近、新たに3列シート車のラインアップに加わったのは、マツダ・CX-8やホンダ・CR-V。他にもトヨタ・ランドクルーザー、日産エクストレイル、三菱アウトランダーなど人気の国産SUVは、3列シートが設定されているモデルが多い。
メリットとしては多人数乗車が可能であることなのだが、低床で居住性もあるミニバンに比べると、座面が高いSUVの3列目シートは窮屈で快適とは言い難い。居住性に優れる3列目を確保するとなると、それなりに全長が長く車体の大きなモデルを選ぶ必要があるが、5人乗りとそう変わらない全長での3列シート車に乗るのであれば、普段乗りではSUVの性能を必要とした乗り方と考えて、3列目に人を乗せる場合は補助的とするほうが実用的といえるかもしれない。
輸入車でも3列シート車は用意されているが、全長が5m以上で高額なモデルが多い。中にはプジョー・5008やシボレー・キャプティバなど、国産SUVと変わらない価格帯で3列シート車が用意され比較対象となるクルマもあるが、ここでは主に国産SUVにラインアップされいてる3列目シートをもつモデルやグレードを紹介していこう。
マツダ・CX-8
3列すべてで会話が弾む優れた静粛性
2017年12月に発売され「2018-2019日本自動車殿堂カーオブザイヤー」を受賞し、3列シート車SUVとして最も注目されているマツダ・CX-8。マツダ最上位SUVとして、上質で洗練されたデザインと快適な室内空間に、磨き上げられた乗り味も特筆すべき点だ。2.2L直4ディーゼルターボに、2.5L直4ガソリンの自然吸気とターボの3つのエンジンを用意している。乗車定員はキャプテンシートの6人乗りと6対4分割可倒式ベンチシートの7人乗りと、全車3列シートの設定がある。2列目シートの下に3列目シート乗員の足のつま先を入れるスペースを設けることで、窮屈さを緩和し、静粛性を向上し運転席から3列目まですべての人が会話を楽しめる。
SPECIFICATION
「マツダ・CX-8」
全長×全幅×全高:4900mm×1840mm×1730
室内寸法(長さ×幅×高さ):2690mm×1540mm×1250mm
価格:289万4400円〜446万400円
問:マツダコールセンター 0120-386-919 http://www.mazda.co.jp
ホンダ・CR-V
3列シートはガソリン車のみの設定
1995年に初代CR-Vが登場し、現行モデルの5代目は2018年8月に登場。同年11月にはCR-V初となるスポーツハイブリッドi-MMDを搭載した2.0Lハイブリッドも発売。3列シートの7人乗りは1.5Lターボのガソリンのみの設定となり、ボディサイズは5人乗り仕様と同じ。燃料タンクの扁平化、フロアやルーフまわりの設計を突き詰めて居住スペースを確保し、3列目シート内部にスプリングを採用し居住性を考慮している。3列目シートを畳むことで荷室空間も広くすることもでき、荷室床面は上下2段階調整となっているので、荷物を上下に分けて使うことができるのも美点だ。
SPECIFICATION
「ホンダ・CR-V」
全長×全幅×全高:4605mm×1855mm×1680(4WD車は1690)
室内寸法(長さ×幅×高さ):2520mm×1520mm×1230mm
価格:342万1440円〜403万560円
※室内寸法と価格は7人乗り仕様
問:Hondaお客様相談センター 0120-112010 http://www.honda.co.jp
続きは中編にて!!
[Text by スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]