10泊11日 車中泊インプレッション!
車中泊と一言で言っても、寝るクルマやフラットスペースの作り方によって、その“快眠度”は大きく変化する。同じクルマだとしても寝方や、寝心地を良くするためのグッズを駆使することで、もっともっと快適に過ごすこともできるのだ。今回はクルマによって異なる寝心地を実証するために、10泊の車中泊キャンプを敢行。さて、意外にももっとも寝やすかったのは、あのクルマでした!
■■第七夜 ニッサン・エルグランド■■
高級ミニバンの豪華シートは寝るには厳しい
Lクラスミニバンと呼ばれる国内では最大クラスのミニバンとしてロングセラーを誇る日産・エルグランド。最上位グレードともなると車両価格が800万円近くなる高級車だ。
そんなクルマで車中泊をしたらどうなるのか。しかも2列目シートがゴージャス過ぎるキャプテンシートの7人乗りであえてトライしてみた。キャンプ場に持ち込んでみると、少々の違和感は感じたが、実際ファミリーキャンプが増えていることを考えると、このクラスのミニバンでキャンプ場に来ている人も少なくはないだろう。
さて、フラットアレンジの方法だが、1〜2列目を使うか、2〜3列目を使うかの2択。写真では、コンフォタブルキャプテンシートと呼ぶゴージャスな2列目をメインに、3列目と繋げているが、実際に寝やすかったのは、1〜2列目を繋げる方法。
どちらもオットマンを駆使すれば長さ的には問題ないが、シートのサイドサポートなどの凹凸が高く、また座面・背面の段差も大きいため、そのままでは結構寝づらい。
長さは十分なので、どこの位置に頭を置くかがポイントだが、結果的には2列目の背面を枕代わりとし、1列目へと足を伸ばす方法が1番寝やすかった。ただし、1列目背面と2列目座面の境目あたりで腰を押される感覚があるので、2列目座面の凹み部分をしっかりとかさ増ししないと、快眠には至らない。
高級車ゆえにシートの触感が硬いのも寝にくさを生んでいる要因かと思う。快眠を得るにはマットを多用するなど結構な工夫が必要だが、その苦労を打ち消すほどの車内の豪華さ、そして移動時の快適さがこのクルマにはある。
快眠度 ★★★☆☆
腰のやられ具合 ★★★☆☆
就寝人数目安 大人2名
車両価格 369万4900円〜789万300円
乗車定員 7名
A=約210cm
B=約55cm
C=約102cm
D=約45〜50cm
1泊目 トヨタ・ノアMU(モデリスタ)
2泊目 マツダ・マツダ6ワゴン
3泊目 三菱・デリカD:5
4泊目 三菱・アウトランダーPHEV
5泊目 スズキ・ハスラー
6泊目 ホンダ・フリード
7泊目 日産・エルグランド
8泊目 ダイハツ・タントカスタム
9泊目 トヨタ・ハリアー
10泊目 日産・NV350キャラバン マルチベッド(オーテック)
[Text:スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]