卓越したスペース効率と
利便性を実現したニューシリーズ
HONDA／N-BOX
ホンダ／エヌボックス JF1/2 2011年12月デビュー
ホンダの新しい軽カーとして誕生したＮボックスは、ルックスを見れば一目瞭然、タントやパレットがライバルとなるスーパーハイトワゴンだ。
この数年来、高い人気を持続しているクラスであり、しかも軽カーの中では少し高めの価格帯に位置している。
そんなことからＮボックスは、ゲタ代わりやセカンドカーではなく、ファーストカーとして使われることを意識して開発したという。
ところで、ホンダの軽カーで“Ｎ”といえば、オヤジ世代にとってはＮ３６０を思い出すはず。１９６６年にホンダ初の量産軽乗用車として誕生し、後発ながらもライバル達を押しのけて瞬く間に人気者になったモデルだ。
後発という点ではＮボックスも同じ。そんな不利を一転、アドバンテージにするために、Ｎボックスはプラットホームからパワートレーンまで、すべて新開発されている。
プラットホームはホンダ独自のセンタータンクレイアウトを採用。おかげでフロアは低くフラットだ。そしてアクセルペダルの位置を極力前に出してエンジンルームを縮小し、タントよりも30㎜長い２５２０㎜というロングホイールベースとした。
結果、２１８０㎜の室内長、１４００㎜の室内高、１１５０㎜のタンデムディスタンスを確保。いずれもクラストップの広さを実現している。なお、ボディサイズはタントに比べ、全高が20㎜高い以外、全長、全幅は同サイズだ。
さすがに後席のレッグスペースは広く、その上ラゲッジには18ℓのポリタンク４本をおけるスペースがある。シートは５：５分割でワンタッチ格納のダイブダウン式。さらに座面だけをチップアップすると、たとえばベビーカーを畳まずに載せたり、車内での着替えスペースに出来たりと利便性が高い。
スライドドア開口幅はフリードよりも広い６４０㎜。ラゲッジは開口高が１２００㎜あり、開口幅も広い。そのため27インチの自転車を車内に乗り込みながら積み降ろしが出来るスペースを確保している。
エンジンは、エンジンルームの縮小化に対応し、衝突時の衝撃吸収を考慮した新開発ユニットだ。ＮＡはクラストップのパワー＆トルクを誇る。カスタムに設定のあるターボは低中速トルクを高めた扱いやすい特性に配慮した。
ミッションはこれまでの４速ＡＴに代わり軽カー専用のＣＶＴをＮＡ、ターボともに採用している。ＮＡはアイドリングストップ機構が付く。ＶＳＡとヒルスタートアシストは全車に標準装備だ。
N-BOX
N-BOX CUSTOM
3眼ヘッドライトやテールゲートスポイラー、クリアレンズのLEDリアコンビランプ、専用スポークデザインの14インチアルミなど、クールなアイテムを装備する「カスタム」。内装はブラック基調でコーディネートされる。また標準仕様にはないターボモデルもラインアップされている。
左側のＡピラーに装備したアイデアあふれる「ピタ駐ミラー」。縦列駐車や路肩寄せ時にドライバーをサポートする強～い味方だ。
ハイマウントストップランプの背面にミラーを設置。見えづらい後方の視界確保を支援する。
フロント＆リアともに軽自動車最大級の大型ベンチシートを採用。フロントシートのアームレストは全タイプに標準装備される。
N BOXの標準仕様は明るい内装でまとめられた。3眼メーターにはエコ運転を視覚的に知らせるコーチング機能も装備し、スピードメーター外周にはエコインジケーターが配置された。
余裕の足下スペースを確保したリアシート。片側をチップアップするだけでA型バギーもそのまま収納可。両側チップアップすれば、かなり大きなスペースが出現する。
4名乗車でも18ℓポリタンクが4個積載できるラゲッジルーム。片側のダイブダウンでは27インチ自転車＋3 名乗車が可能。両側なら26インチのマウンテンバイク2台が積める。
※記事の内容、価格、スペック等は2011年12月のデビュー当時のものです。その後の一部改良等で変更になっている可能性もあります。
※スタイルワゴン2012年1月号より
