SKYACTIV TECHNOLOGYで、
深化した走りを見せるスポーツ・コンパクト
MAZDA/AXELA Sport
マツダ/アクセラスポーツ(BL系後期) 2011年9月マイナーチェンジ
マイナーチェンジを機にラインアップに加えられたアクセラスポーツ・スカイアクティブは、マツダの次世代技術・スカイアクティブテクノロジーを搭載したモデル。
先に登場したデミオの場合にはスカイアクティブGというエンジンのみだったが、アクセラスポーツには2ℓエンジンのSKYACTIV‐G 2・0と6速ATのSKYACTIV‐DRIVEが搭載された。
走り出してみてまず好感なのがSKYACTIV‐DRIVE。ロックアップ領域の大幅な拡大や発進時のトルコン介入の減少などが図られたこの6速ATは、CVTの滑らかさ、MTのダイレクト感など、いわばイイとこ取りをしたATとのことだが、なるほどそれをうかがわせる良好なフィールを持ち合わせている。
たとえばDレンジでごく普通に走行すれば、シフトショックが少ない滑らかでマナー良好の出来の良いATだ。はたまたMTモードにしてエンジン回転を上げながら積極的にシフトを操るような走りを試みれば、2ペダル・デュアルクラッチMTを思わせるダイレクト感やシフトレスポンスの良さが味わえる。
ギア毎にエンジンを回して走っているというMT的な感覚や走りのリズム感が自ずと走る楽しさを実感させてくれる趣だ。シフトレスポンスは特にシフトダウン時が素早くスパッと決まる感触が気持ち良い。
もともとスポーティなハンドリングを備えていたアクセラスポーツだが、今回あらためてボディ剛性アップや足まわりのチューニング、アンダーボディを主とした空力特性の向上などが図られている。
結果としてシャープかつリニアハンドリングやトレース性、ドライバーと一体感のある挙動など、従来からの魅力がさらに熟成された感が強い。
その中でも専用チューンのモノチューブダンパーを採用し17インチタイヤを履くモデルは走りの質感が大幅に高められた印象だ。全域で接地性の高さをうかがわせるフラットな乗り味、操舵に対する応答性の良さ、コーナーリング時のしなやかな足の動きなど、SKYACTIV‐DRIVEとも合わせて非常に満足度の高いパフォーマンスといえる。
といっても15インチ、16インチを履くモデルも基本的にはフラットライドで素性の良さは変わらない。その上、15インチのBSエコピアを履く仕様は20㎞/ℓ(10・15モード値)をマークした低燃費モデルだ。
オプションの17インチホイールを装着した20S-SKYACTIV。ニュー・アクセラでは「マツダスピードアクセラ」を除き、シリーズ全車に新しいデザインのフロント&リアバンパーを採用した。
高圧縮比を可能にしたSKYACTIV-G2.0エンジンを新たに採用。さらに理想のATを追求しSKYACTIV-DRIVEやi-stopを組み合わせることでJC08モード17.2km/h(20C-SKYACTIV)の優れた燃費性能を実現した。
専用装備が施されたSKYACTIVシリーズのコクピット(写真は20S)。新型アクセラでは全車にエアコンダイヤル外周やエアコンルーバーノブにシルバー加飾が施された。
SKYACTIVシリーズには専用メーターが採用される。
SKYACTIV-G 2.0搭載車には数々の専用デザインを採用。エクステリアではヘッドランプのブルーリングがそれを告げる。
SKYACTIV-DRIVEのシフトノブ上部にはサテン調のシルバー加飾を採用。質感を高めている。
センター部に新しいデザインのパターンを採用した新型アクセラ。20S-/20E-SKYACTIVにはスポーツ(クロス)シートを採用。光により多彩な表情を見せる。
9インチのゴルフバッグ3個が収納できる430ℓ(VDA方式)の容量を確保したラゲッジルーム。
SKYACTIV-G 2.0搭載車にはインテリジェント・ドライブ・マスター「i-DM」を採用。アドバイスや結果をディスプレイに表示する。
マルチインフォメーションディスプレイには「i-stopモニター」も表示。作動に必要な条件(暖機/バッテリー/室内温度)やi-stopの状況を表示。
※記事の内容、価格、スペック等は2011年9月のデビュー当時のものです。その後の一部改良等で変更になっている可能性もあります。
※スタイルワゴン2011年12月号より