美しく、強く、そして静か
デザイン金型鍛造の新提案
レイズ発 “VMF”が気になる
王道のボルクレーシングとは異なるアプローチの鍛造ホイール
鍛造ホイールと聞いて、何を思い浮かべるだろうか。
軽い、強い、スポーツなど、多くの人は速く走るための言葉を想像するはずだ。
かくいう自分も、そのひとり。
しかし、あるときレイズのホームページを見ていて、VMFなるものを発見。中身を読み進めていくと、鍛造ホイールに対して、新しい考え方を得た。それが、NVHという概念だ。
NVHとは、ノイズ・バイブレーション・ハーシュネス、それぞれの頭文字からくる言葉。タイヤの風切り音(ノイズ)、振動(バイブレーション)、そして車内に伝わってくる軋み(ハーシュネス)。
VMFが目指したのは、そのNVHを向上すること。
つまり、ロードノイズを軽減し、不快な振動や軋みを抑える。そのために鍛造という製法を用いるというわけだ。いわばサーキットでのタイムを削るために切磋琢磨するボルクレーシングとは真逆の発想である。
ちなみに、VMFとは、ベルサス・モード・フォージドの略。ベルサスはご存知のとおり、ドレスアップホイールの花形ブランド。フォージドは、そのまま鍛造だ。モードという言葉にあるのは、ホイールというドレスアップパーツを、相応しいクルマ、相応しい場所で履くということ。つまり、デザインの美しさにもこだわった鍛造ホイールブランドなのである。
ふとカタログを見ると、マクラーレンやBMWの装着イメージが並ぶ中に、アルヴェルやハリアー、レクサスRXなど、高級ミニバン&SUVにジャストなサイズもある。これ、履けるぞ!
VMF C-01
SPORT-LINE
HI-LINE
EXCKUSIVE-LINE
VMFの第1作「C-01」は、ヒネリを加えた5対のメイン&サブスポークという構成。フェイスは3種類。
アンダーカット部にマシニングで文字を刻む。折り鶴は、VMFが繊細かつ複雑な造形をデザイン金型鍛造で実現していることの証。
シンプル極まるオーナメントはバフ仕様(スポーツラインはヘアラインブラックアルマイト仕上げ)となる。
複雑な面構成による美しさ。これをデザイン金型鍛造で表現。この凄さ、分かる人には分かるはず。
エクスクルーシブラインのみ、スポークサイド&付け根の部分にマシニングを施し軽量化。受注生産モデルならではの特別感に感涙。
【PARTS SPECIFICATION】
SIZE/20×8.5〜11.0 HOLE/5
P.C.D/114.3、108、112、120 PRICE/9万4000円〜13万4000円
COLOR/マットガンブラック/リムエッジDMC(SPORT-LINE)、ダイヤモンドカット/サイドダークガンメタ(HI-LINE)、REFAB/サイドブライトニングメタルダーク/MC(EXCLUSIVE-LINE)
問:レイズ 06-6787-0019
https://www.rayswheels.co.jp
スタイルワゴン2019年12月号より