独フォルクスワーゲン(VW)傘下の高級車大手アウディは、中国でのSUVと電気駆動車の生産・販売を強化する。独業界紙『オートモビルボッヘ』によると、2023年までにSUVのラインアップを10モデルに増やす計画で、うち7種類を中国で現地生産し、高価格帯の3モデルは輸入販売する。同社はこのほど、香港近郊の港湾都市である深センで大型SUV「Q8」を世界初公開した。アウディのルーパルト・シュタートラー社長によると、同社は2020年または2021年に、純粋な電気自動車の現地生産を開始する計画。2022年までに電気駆動車5モデルを中国で生産する計画で、うち4モデルが純粋な電気自動車となる予定。
また、アウディの中国事業を統括するヨアヒム・ヴェドラー氏によると、アウディは中国での現地生産モデルを2022年までに2倍以上に拡大する計画。現在は、長春市で「Q3」「Q5」「A6L」「A6Leトロン」「A4L」の5モデルを、仏山市で「A3スポーツバック」および「A3セダン」(アウディ内部では両モデルを1モデルとしてカウント)を生産している。
高価格帯SUVはスロバキア工場で生産・輸入
2023年までに10モデルに増やす計画のSUVのうち、高価格帯の「Q7」「Q7eトロン」「Q8」の3モデルはスロバキアのブラチスラバ工場で生産し輸入販売する。また、4モデルは純粋な電気自動車となる。
アウディは4月の北京モーターショーで、2025年には中国の販売台数のうち約30%を電気駆動車とする方針を発表した。今後5~6年以内に中国の販売台数で約2倍の120万台を目指している。