独自動車大手のダイムラーは12月21日、フランスの配車サービス大手ショフール・プリヴェ(ChauffeurPrive)の資本の過半数を取得したと発表した。2019年までに残りの資本も取得して完全子会社とする計画。買収金額は公表していない。取引の成立には当局の認可を得る必要がある。
ダイムラーはショフール・プリヴェの買収により、モビリティ(移動)サービス事業を強化するとともに、乗用車部門メルセデス・ベンツ・カーズの新しい経営戦略「CASE」の一つである「シェアリング及びサービス」事業分野を強化する。
ショフール・プリヴェは2011年の設立で、ウェブサイトや携帯端末のアプリを通してタクシーを予約できるサービス(タクシー仲介サービス)を提供している。パリ、リヨン、コート・ダジュールで事業を展開しており、顧客数は150万人以上、登録ドライバーは約1万8,000人に達している。
ダイムラーは「CASE」において、「接続性(Connected)」、「自動運転(Autonomous)」、「シェアリング及びサービス(Shared&Service)」、「電気駆動(ElectricDrive)」の4つのトレンドに注力する方針を打ち出している。
「シェアリング及びサービス」ではすでに、カーシェアリングサービス(car2go)、タクシーの予約仲介サービス(mytaxi)、出発地と目的地を指定すると電車、バス、相乗りサービス、カーシェアリングなどの交通手段を検索し、料金や最適な経路をはじき出す仕組みのモビリティプラットフォーム(moovel)を提供しているほか、ドイツの格安長距離バス大手のフリックスブスなどに資本参加している。
[提供元/FBC Business Consulting GmbH]