独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)グループは11月18日、電気自動車など次世代モデルの生産体制の整備に向け、2018~2022年に世界の拠点に総額で約228億ユーロを投資する計画を発表した。このうちドイツの拠点には約140億ユーロを投資する。
VWグループは、ドイツのツヴィッカウ工場を電気駆動車に特化した工場とする計画で、同工場には約10億ユーロを投資する。
VWグループは、プラットフォーム「MEB」をベースにした新世代の電気自動車「I.D.」を2020年に発売する計画。「MEB」を投入してAセグメントのコンパクトカーから、Bセグメントの7座席のモデルまでを生産する計画で、MEBをベースにした電気自動車の航続距離は400~600キロメートルとなる予定。
MEBをベースにした電気自動車は、欧州、中国、米国で生産する計画。生産規模は、2020年には「I.D.」の生産開始により10万台、2025年には100万台以上となる計画。
■世界の工場で生産体制を整備
ツヴィッカウ工場で生産している「パサート」と「ゴルフ」は、ドイツのエムデン工場とボルフスブルク工場に移管する。次世代の「ゴルフ」シリーズの生産を集約するボルフスブルク工場には29億ユーロ、2018年末から「パサート」シリーズを生産するエムデン工場には11億ユーロを投資する。
このほか、スペインのパンプローナ工場、ポルトガルのパルメラ工場、スロバキアのブラチスラバ工場ではプラットフォーム「MQB」をベースにしたモデルの生産準備を進める。SUVモデルの生産は、メキシコ、米国、南米、ロシアで計画している。
部品工場では、ドイツのブラウンシュヴァイク工場に7億5,000万ユーロ超、カッセル工場に15億ユーロ、ザルツギッター工場に8億ユーロ超を投資する。
[提供元/FBC Business Consulting GmbH]