何台か自動車を購入したことがあったり、試乗のためによく自動車ディーラーを訪問することがある人であれば、最近こう思うことがあるかもしれない。
「あれ?前みたいに営業担当者から“買ってくれ”と迫られることが少なくなったぞ」と。
最近、自動車販売の現場に変化が生じつつある
何を隠そう、ボクもそう感じている一人である。
だから、最近クルマを購入したディーラーの営業担当者に「最近こう感じるのだが」と単刀直入に聞いてみた。
そうすると彼は「以前は販売台数が給料を決める大きな要素だったものの、最近では販売台数よりも、顧客アンケートの結果の方が給料を左右する割合が大きくなった」ことがその理由ではないか、と教えてくれた。
顧客アンケートとは?
顧客アンケートはいくつか種類がある。
大きく分けると「ディーラー単位で実施するもの」「メーカーがディーラーを飛び越えて実施するもの」。
前者について、これを行っていないディーラーもあるので、今回は後者に限定し、触れてみたいと考えている。
メーカーが実施するアンケートにも幾つか種類があるのだが、一般的には「試乗や商談を行った際の、販売店や営業担当者に関するアンケート」そして「クルマを購入した際の、販売店や営業担当者に関するアンケート」が挙げられる。
まず、「試乗や商談を行った際の、販売店や営業担当者に関するアンケート」だが、最近だと試乗や商談について、「WEB予約」ができるようになっている。
これを自動車メーカーのホームページを通じて行った場合、もちろんメーカーにもその記録が残るのだが、予定していた商談や試乗日が過ぎた後に、メーカーから「お店や担当者の対応はどうでしたか?」というメールが送られてくる、というものだ。
もうひとつの「クルマを購入した際の、販売店や営業担当者に関するアンケート」も同様で、もちろん「誰がどのクルマを購入したのか」はメーカーにて把握ができる[※]。
そして、クルマを購入した後にやはり「お店や担当者の対応云々」というアンケートが送信されることになる。
[※]並行輸入車や、保証が切れてそれを継続しない場合等は、この限りではない
これらアンケートだが、項目はじつに多岐にわたる。
「店内の雰囲気」「担当者の対応速度」「どの程度要望を聞いてくれたか」など。
そして多くは「5段階」で評価することが多いようだ。