カーリースは、動画配信サービスなどと同様に月々定額で利用できる車のサブスクリプションサービスで、契約満了後は車を返却することが原則です。しかし、カーリース業者の中には、車がもらえるサービスを提供しているところもあります。
ただし、車をもらうためには、条件や追加費用がある場合があります。そこで、カーリースの会社別に車をもらうための条件やかかる費用とともに、おすすめのカーリース会社3社もご紹介します。
なお、事業車としてもらえるカーリースをお探しの法人や個人事業主の方はこちらをご覧ください。
- カーリースで車をもらうには契約年数などの条件を満たす必要がある
- 車がもらえるカーリースでは原状回復や走行距離制限などの制約がなくなる
- 月額料金が安く、多くの費用が定額になるカーリースで車をもらうのがおすすめ
カーリースで車をもらうための条件や費用は?
カーリースは「車を借りる」サービスなので、契約満了時には車を返却することが一般的です。しかし最近では、返却不要でそのまま車をもらえるカーリースも増えています。
ただし、リースでの取引の場合、譲渡が法律で禁止されているため、一定の条件を満たさなければ車をもらえません。それに伴い、一定の費用がかかる場合もあります。
カーリースで車をもらうために、どのような条件や費用があるのか、詳しく見ていきましょう。
カーリースで車をもらえる条件
車の返却が必要なカーリースでは、月々のリース料金を算出するときに、「契約満了時の車の買取価格(残価)」を設定して、車両の価格から残価を差し引きます。
一方、車をもらえるカーリースの場合は、車の返却によって残価を相殺できないため、初めから残価を設定しない、または、オプション料金として残価を分割で支払う、といった仕組みになっています。
このような仕組みにより、契約満了時に追加の費用なく車をもらえるのですが、もらえる車種やもらうための条件は各社で異なります。車がもらえるサービスのあるカーリース5社で比較してみましょう。
■カーリース5社比較表
カーリース会社 | 車をもらえる条件 | もらえる車種 |
---|---|---|
おトクにマイカー 定額カルモくん | ・7年契約以上のすべてのプラン | 国産全メーカー・全車種 |
オリックス カーリース・オンライン | ・7、9、11年契約のプランのみ | 国産全メーカー・全車種 |
カーコンカーリース | ・7、9、11年契約のプランのみ | 国産全メーカー・全車種 |
ニコノリ | ・9年契約のプランのみ | 国産全メーカー・全車種 |
コスモMyカーリース | ・9年契約のプランのみ ・店舗契約のみ | 国産全メーカー・全車種 |
※キーワード「カーリース」でGoogle検索して表示されたカーリース会社のうち、車がもらえるサービスがある上位5社
上記の表にあるように、車をもらうために必要な契約年数は各社で異なります。また、プランや車種が限られているなど、契約年数以外の条件が設けられていることもあります。
契約期間は長いほど月額料金の負担を抑えられますが、一方で、支払い期間が長くなる、中途解約のリスクが高まるといったデメリットもあります。車がもらえるまでの期間の資金計画やライフプランを基に、適切な条件で契約できるサービスを選ぶといいでしょう。
カーリースとは?メリット・デメリットと車のリースのしくみや料金を徹底解説!
車をもらうためにかかる費用
契約満了時に買い取れる契約のカーリースの場合は、契約満了時に車の残価を支払わなければなりません。一方、車をもらえるカーリースであれば、契約満了時に残価を清算する必要がないので、契約満了時に車両の買取費用がからないという違いがあります。
ただし、車の名義をリース会社から契約者に変える名義変変更手数料、また、手続きをリース会社に依頼する場合は代行費用が必要になります。リース会社によって異なりますが、名義変更手数料は普通車で500~4,000円程度、各種手続きの代行費用は数千円~数万円かかる場合が多いようです。
なお、名義変更と代行費用は大きく分けて、それぞれ自己負担になるケース、手続きを自身で行うことで名義変更手数料のみかかるケース、月額料金に含まれているケースがあります。かかる金額と手間を確認していきましょう。
名義変更手数料と代行費用がかかるケース
車の名義を変更するための手数料と、運輸局での車の新規登録や車庫証明の取得を代行してくれる手数料を実費で負担するケースです。リース会社にすべてをお任せできるので、自分で手続きを行う時間が取れない方や、手続きの方法に不安がある方などにおすすめです。
口コミでの評価が良かった所で契約しました。車庫証明や登録などの代行手数料込みで、名義変更にかかった費用は40,000円くらいでした。代行してくれるので手軽で良いですが、料金は少し割高に感じられました。
名義変更手数料のみかかるケース
名義変更手数料が実費でかかるケースです。手続きを自分で行う必要があり、代行してもらう場合と比べて手間はかかりますが、その分費用は安くなります。
車がもらえるのに月額料金が安いカーリースに惹かれて契約しました。名義変更にかかった費用は手数料の実費だけだったので、安く済んでよかったです。
月額料金に手数料が含まれていて自己負担が発生しないケース
名義変更手数料や代行費用が月額料金に含まれているケースです。月額料金は若干高くなる傾向がありますが、契約満了時に自己負担なく車をもらえます。
1年半前に車をもらえるカーリースを契約しました。月額料金は48,000円ほどですが、名義変更手数料や代行費用も込みということなので、自分で行う手間や時間など考えると妥当だと感じています。
業界最安水準*のカーリース「おトクにマイカー 定額カルモくん」は、7年以上の契約ですべての車種がもらえる対象になります!
気になる車種はいくらで乗れるのか?予算内でどのようなオプションが付けられるのか?
仮の車種で試した審査結果を基に相談できる「お試し審査」から、とりあえず確認してみましょう。
*文末の制作日における調査結果に基づく。調査概要はコンテンツポリシー参照
カーリースで車がもらえるメリットとは?
カーリースには契約満了時に車を返却しなくてはいけないこと以外にも、原状回復の義務や走行距離制限など、車の利用に制約があります。しかし、車がもらえるカーリースであれば、車を返却する必要がなくなるだけでなく、これらのデメリットもカバーすることができます。
ここでは、車がもらえるカーリースのメリットについて詳しく見ていきましょう。
初期費用などのまとまった出費の心配なく車を所有できる
車を購入するとなると、頭金や税金、自賠責保険料、登録諸費用といった、まとまった金額の初期費用がかかります。カーリース契約であれば、頭金は不要なうえ、税金や保険料、登録諸費用も月額料金に含まれているため、初期費用を用意する必要がありません。
また、買取りのような契約満了時の残価精算も不要なため、まとまった出費の心配なく車を所有できます。
傷やへこみを気にしなくてよくなる
車の返却が必要なカーリースであれば原状回復の義務がありますが、車をもらえるカーリースなら契約満了後は自身の所有車となるため、原状回復の必要がないこともメリットの一つです。
「車を傷つけてしまうかもしれない」と神経質にならずに、伸び伸びとカーライフを楽しめるでしょう。
走行距離を気にしなくていい
カーリースは返却時の価値(残価)を設定しているため、車の価値を下げないために毎月の走行距離が決まっています。しかし、車がもらえるカーリースであれば返却する必要がないので、走行距離を気にせずに利用できることがメリットです。
走行距離の制限がなければ、子供の送迎や買い物といった普段使い以外にも利用できます。毎日の通勤でも距離を気にせず利用できたり、休暇に家族と車で旅行に出かけたりと、思い切り車を走らせて楽しめるでしょう。
契約期間中からカスタマイズを楽しめる
カーリースでは原則として返却時の原状回復が必須となっていて、元に戻せないカスタマイズは禁止されているサービスも多いことから、カスタマイズをしたい方には不向きといえます。
しかし、車がもらえるカーリースであれば返却が不要となるので、車検に通る範囲であれば、契約期間中でもカスタマイズやドレスアップなどを自身の好みに合わせて行えることもメリットです。車を自分の理想のスタイルにしやすいといえるでしょう。
愛着のある車にそのまま乗れる
車は利用しているうちに愛着を持っていく方が多いので、長く乗れば乗るほど、契約満了で返却する際に名残惜しさを感じることもあるでしょう。
しかし、車がもらえるカーリースであれば、愛着のある車にそのまま乗り続けることができます。使い勝手の良さや運転のしやすさなどからも乗り慣れた車のほうが安心して利用できるといえるでしょう。
どんな車がいくらでもらえる?おすすめのカーリース3社で比較
■月額料金が安いカーリース3社比較表
カーリース会社 | 車がもらえるプランの 最安の月額料金 | 月額料金に含まれる費用 | ||||
各種税金 | 自賠責保険料 | 車検基本料 | メンテナンス費用 | 消耗品費 | ||
おトクにマイカー 定額カルモくん | 13,040円 | 含む | 含む | オプション | オプション | オプション |
オリックス カーリース・オンライン | 13,090円 | 含む | 含む | 無料クーポン | エンジンオイル・オイルエレメント交換は無料クーポン ほかはなし | なし |
カーコン カーリース | 15,400円 | 含む | 含む | 含む | 3、5年契約のみエンジンオイル・オイルエレメント交換を含む その他の年数はオプション | 軽自動車のみオプションあり |
※料金は2024年7月23日時点における、ボーナス払いなしの月々均等払い時の最安値
※メンテナンス費用はエンジンオイル交換、オイルエレメント交換、法定12ヵ月点検
それぞれのカーリース会社によって、月額料金や月額料金に含まれる費用などが異なります。
車がもらえる条件を比較した5社の中から車がもらえるプランの月額料金が安い上位3社で、人気車種の料金と、リース料金や料金に含まれる費用を確認してみましょう。
おトクにマイカー 定額カルモくん
月額13,040円から車がもらえる業界最安水準のカーリース「おトクにマイカー 定額カルモくん」では、7年以上の契約で、すべての車種をもらうことができます。月額料金には自動車税(種別割)や自動車重量税、自賠責保険などの法定費用が含まれるほか、車検点検費用もカバーするメンテナンスプランもオプションで追加できます。
人気車種の車がもらえるプランの月額料金*は次のとおりです。
- ホンダ「N BOX」:月額19,970円~
- スズキ「ジムニー」:月額21,620円~
- トヨタ「ヤリス」:月額21,680円~
- スズキ「スイフト」:月額24,480円~
- トヨタ「シエンタ」:月額28,220円~
また、契約期間は1〜11年のあいだで、1年単位で選ぶことができ、国産メーカーの全車種を取り扱うなど、選択肢の豊富さも魅力です。
定額カルモくんであれば、初期費用0円・月々10,000円台から新車に乗れます!
下の「お試し審査」をクリックすると、5分程度の入力で簡単に審査を試せます。通過後、ご希望のプランをご相談ください。必ず契約する必要はないので、まずはお気軽にどうぞ。
オリックス カーリース・オンライン
オリックス自動車が提供する「オリックス カーリース・オンライン」では、7、9、11年契約のプランで車をもらうことができます。契約満了の2年前から乗換えや返却ができるので、ライフプランが変更になる可能性がある方も安心です。
車がもらえるプランの月額料金は13,090円からで、車検基本料、エンジンオイルとオイルエレメント交換費用が無料になるクーポンがついてきます。ただしメンテナンスプランはないため、クーポン対象外のメンテナンス費用は自己負担になります。
人気車種の車がもらえるプランの月額料金*は次のとおりです。
- ホンダ「N BOX」:月額20,460円~
- スズキ「ジムニー」:月額22,220円~
- トヨタ「ヤリス」:月額22,880円~
- スズキ「スイフト」:月額25,630円~
- トヨタ「シエンタ」:月額29,920円~
カーコンカーリース
出典:カーコンカーリース
カーコンビニ倶楽部が展開する「カーコンカーリース」では、残価設定を行わない7、9、11年契約で車がもらえます。車がもらえるプランの月額料金は15,400円からで、車検基本料も含まれています。
人気車種の車がもらえるプランの月額料金*は次のとおりです。
- ホンダ「N BOX」:月額23,210円~
- スズキ「ジムニー」:月額23,540円~
- トヨタ「ヤリス」:月額24,530円~
- スズキ「スイフト」:月額26,950円~
- トヨタ「シエンタ」:月額31,350円~
メンテナンスプランはオプションとなっており、普通車はエンジンオイルやオイルエレメントの交換が定額になる「メンテナンスパックライト」、軽自動車では「メンテナンスパックライト」のほかに、タイヤやバッテリーなどの交換もセットになった「メンテナンスパック」の選択も可能です。
* 2024年7月23日時点の料金
車がもらえるカーリースをお得に利用する選び方のポイント3つ
ひと口に「車をもらえるカーリース」と言っても、契約する会社によってプラン内容はさまざまです。下記のようなポイントに注意して、お得に利用できるもらえるカーリースを選びましょう。
1. 月額料金に諸費用が多く含まれている
車がもらえるカーリースの月額料金に含まれる費用は、契約する会社によって異なります。たとえ月額料金が安くても、月額料金の中に含まれている費用が少なければ、別途自分で支払わなければならない金額が増えてしまいます。
通常、カーリースの月額料金には、車両本体の価格以外に、自動車税(種別割)や自動車重量税、自賠責保険料、登録費用などを含んでおり、車検やオイル交換などのメンテナンス費用については、月額料金に含まれるケースと、オプションでメンテナンスプランを追加するケース、自己負担になるケースがあります。
各社のプランの内容と総額を比較して、検討するようにしましょう。
2. メンテナンスプランが充実している
車がもらえるカーリースを選ぶうえで、メンテナンスプランが充実しているのかもポイントの一つです。車をもらった後もマイカーとして長く乗り続けられるように、メンテナンスプランへの加入は欠かせないでしょう。
メンテナンスプランはオプションであることが多いですが、内容が充実しているカーリースでは、車検費用だけでなく多くの消耗品の費用も含まれているため、追加費用が抑えやすくなります。もらってからも車に長く乗るためには、契約中からメンテナンスをしっかりと行って良好な状態を維持しておくことが必須といえます。
3. 欲しいタイミングで車が手に入る
車がもらえるプランは、9年や11年といった長期契約が条件になっているケースがほとんどです。欲しいタイミングで車をもらえるのかも重要なポイントといえます。
カーリースは、契約中は原則解約ができません。そのため、契約年数が自分のライフスタイルと合っていないと、中途解約による違約金の支払いリスクが高まったり、月額料金の支払い期間が長期に渡ることで支払総額が膨らんでしまったりする場合があります。
その点、車がもらえる契約年数の条件が短いカーリースなら、自分のニーズに応じた期間で契約しやすく、中途解約のリスクも抑えやすいでしょう。
最短7年から車がもらえるカーリース!
デメリットになることも。車がもらえるカーリースの注意点
カーリースには、初期費用がかからないから貯金がなくても車に乗れる、定額だから家計の管理が簡単などさまざまなメリットがある一方で、いくつかの注意点もあります。
ここでは、このような車をもらえるカーリースにおける、デメリットについて詳しく見ていきましょう。
契約満了前の解約は違約金が発生する
残価設定がない車がもらえるカーリースの場合、残価設定のある通常のカーリースと比べて、9年や11年といった比較的長期の契約になる場合が多いといえます。
車をもらうまでは自由に売却などもできないうえ、中途解約も原則として認められていないため、車がもらえるまでの契約期間は長すぎないか、慎重に検討することが大切です。
返却するよりも総額が高くなることがある
返却不要で車がもらえるカーリースでは、本来、契約時に差し引かれる残価相当額も支払う必要があり、車を返却する場合よりも支払総額が高くなりやすい点に注意が必要です。
とはいえ、契約満了後も車に乗り続けられるうえ、契約年数が長いほど分割できる回数が増えて月額が安くなるので、月々の予算や車をもらうまでの年数などから、無理のないプランを検討するようにしましょう。
もらった後の税金などの支払いは自己負担になる
カーリースの契約期間中は、各種税金や車検費用、メンテナンス費用などを月額費用でまとめて支払うことができますが、車をもらった後は月額料金がかからなくなる代わりに、自分で支払わなければならなくなることにも注意が必要です。
毎年の自動車税(種類別)や車検費用など、一時的にまとまった資金が必要になる出費に備えておきましょう。
車がもらえるカーリースで充実したカーライフを送ろう
車がもらえるカーリースは、カーリースの常識である返却をせずに、愛車として乗り続けることができる新しいリースサービスです。デメリットと言われることもある原状回復をする必要もないので、好きなようにカスタマイズなどを楽しめるのも魅力といえるでしょう。
より自由にカーライフを楽しみたい方はぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。
よくある質問
Q1:カーリースで車をもらえるって本当?
A:カーリースの中には、契約終了後に車をもらえるプランを用意しているところもあります。愛着のある乗り慣れた車にそのまま乗り続けられるのは大きなメリットといえるでしょう。また、カーリースでは走行距離制限や返却時の車の原状回復が原則となっていますが、車がもらえるサービスを利用すれば、それらを気にせずにカーライフを楽しむことができます。
Q2:車をもらうための条件は?
A:車をもらうための条件は、各カーリース会社で異なります。会社ごとに、契約年数が決められていたり、オプションプランに加入したりする必要がある、といった条件があります。
Q3:車をもらえるカーリースを契約する際の注意点は?
A:返却する場合よりも支払い総額が高くなる可能性がある点や、もらった後は今まで月額費用に含まれていた費用を自身で支払う必要がある点などです。
※この記事は2024年6月3日時点の情報で制作しています