東京~長野が3列独立シートで最安値1000円台! コスパ抜群の高速バス「どっとこむライナー」
東京から近すぎず遠すぎない長野県。冬にはスノボやスキー、夏には登山で多くの人が訪れます。なかでも長野駅は善光寺や戸隠神社、真田幸村ゆかりの上田城など、数ある観光スポットの玄関口になっています。
今回は、旅行ついでに長野駅から池袋駅まで昌栄交通の高速バス「どっとこむライナー」に乗ってみました。3列独立シートで最安値1000円台という驚きの価格を実現する乗り心地はいかに!?
「東京~長野」は電車よりもバス移動が便利!? コスパ最強説とは…

高速バスの魅力はなんといってもコスパです。東京~長野間の移動は、その恩恵を最大限に活かせる路線の一つといえます。過去に紹介された下記の記事でもよくわかります。高速バスで長野県がなぜ人気? バスタ新宿利用者が多い3つの理由
例えば、池袋駅から長野駅まで新幹線を利用して行く場合は、大宮駅で北陸新幹線に乗り換えてトータル約2時間、6580円です(指定席料金)。それが高速バスでは、約4時間で最安値1o00円台。駅前発着で乗り換えもありません。時間差は2時間ですが金額差は4倍ほどあります。
東京⇒長野のバス便「バス比較なび」
さらに、往復だと新幹線13,160円に対し、バスは約2,800円~。予算は1/4以下で済むので1万円以上浮きます。私が乗った日はクリスマスの12月25日(しかも日曜日)とあって、2,300円でしたがそれでも驚きの安さです。1万円近くあれば、旅先で人気の温泉宿に泊まったり、豪華な食事もできるのでこの差額は大きいです!
ちなみに、各駅で行く場合、中央本線で甲府・松本経由、篠ノ井線・信越本線を使うと6時間以上(乗り継ぎによっては8時間…)で5,180円かかります。池袋から山梨県の大月駅までで1520円かかりますので、高速バスのメリットが大きいことがよくわかります。
まずは長野駅からバスのりばへ
※ダイヤ改正により、紹介している乗降地や発着時間が変わっています。最新バス情報は以下をご覧ください
どっとこむライナーのバス便

東京行きの昌栄バス「どっとこむライナー」は、須坂ICバスターミナルを起点に長野県内7カ所に停まりながら、それぞれの目的地(バスタ新宿、東京駅、池袋)に向かいます。今回は池袋行きのどっとこむライナー。長野駅を17時30分に出発して、池袋サンシャイン文化会館に21時45分に到着する便です。
東急シェルシュ前でバス到着まで待機
長野駅の乗り場は、長野駅善光寺口から長野大通りを2分ほど歩いた「東急シェルシュ前」。長野席善光寺口のロータリーから右手に進むとすぐに「ながの東急百貨店」が見えてきますが、東急シェルシュはその隣の建物です。
東京方面行きバスは、シェルシュとは長野大通りを挟んだ反対側にありますのでちょっと注意が必要です。バス停の近くには「ながの東急百貨店指定駐車場」の青い看板があり、その隣にはローソンがありますので、それを目印にするとわかりやすいと思います。


バス停自体は思ったより小さめ。ここであっているのかな?とちょっと不安になりましたが、時刻表が貼ってあるのを確認! ここで大丈夫なようです。

目の前にあるローソンで飲み物などを買いながらバスが来るのを待っていると、ほぼ定刻通り17時30分にピンクの車体がよく目立つバスがやってきました。

「どっとこむライナー」の乗り心地をチェック!
運転手さんが降りてきて乗車受付をしてくれます。確認を済ませ、早速乗り込みます。
3列独立シート
車内は独立3列シートです。4列シート並みの価格で、乗れるとあって思わずテンションがあがります。それぞれの通路にも余裕がありますので、先にお客さんが乗っていても、気にせずに自分の席に着くことができます。今回は窓際の席でした。
座席につくとかわいいブランケットがお出迎えしてくれました。几帳面にたたまれていると細やかな心遣いを感じます。これからの旅が快適に過ごせそう、と安心する瞬間ですね。


座席周りを快適に調整
着席すると座席の説明がイラストで描かれたプレートが目に入ります。

レッグレストとフットレスト
プレートを確認しつつ、足元を快適にしてくれるレッグレストとフットレストを心地よい角度にセットします。
肘掛けも独立シートなら両方一人で使えます。4列シートでは遠慮しながら座ることが多いですが、高さも自分好みに選べます。小さいことですが、長距離になればなるほど、こういった部分の快適さが大きな差になります。


ヘッドレスト
ヘッドレストはスナップで固定されていましたが着脱可能。横向きになる人など、頭を乗せる角度は人によって変わるので、微調整ができるのはうれしいです。


リクライニング
座席のリクライニングは前後のスペースに余裕があるので、シートをしっかり倒してリラックスして過ごすことができます。


そのほかの設備
座席周りの設備はほかにもたくさんあります。

背中部分にはシンプルなフックと網ポケットがついています。ただ、中央の列のみ、読書灯が背中部分にあります。窓際の席は頭上にあります。
ドリンクホルダー
ドリンクホルダーは長距離移動でシートを深く倒すことが多いためか、足元についていました。ここなら前の人がシートを倒しても邪魔になりません。もし蓋が空いていても、こぼれることもありませんね。
洋服掛け
左右の座席には読書灯が頭上にあります。その横には「洋服掛け」の場所がありました。冬はコートやダウンなど上着がかさばり、置き場に困ることも多いので非常に便利ですね。


仕切りカーテン
座席間はカーテンで仕切ることができます。カーテンの上部は網状になっているので圧迫感がなく、適度な明るさも確保できます。高速を走っている間は消灯になりますが、私が乗った17時台は寝ている人と起きている人が半々ぐらいでした。
カーテンを閉めていれば、スマートフォンを使っていても光が漏れて周囲に迷惑がかかる心配もないので、快適に過ごすことができます。

トイレ
どっとこむライナーにはトイレが完備。車体の中央部分に設置されていて、階段を降りるとドアがあります。ドアの横には鏡も付いています。サービスエリアでの休憩はありますが、長距離バスになればなるほどトイレがあると安心ですね。


SAで休憩をはさんで池袋へ

長野駅前を出発すると、バスは一般道、上信越道内の5つのバス停を経由。池袋まで最後のバス停「千曲川さかき」を出発したのは18時30分前後。このあとは高速道路をひた走ります。
高坂サービスエリアで休憩
上信越道から関越道に入っても渋滞はなく順調に走り、バスは予定通り20時15分に高坂サービスエリアに到着。20分ほど休憩がありました。たくさんのバスが並んでいましたが、ピンクの車体はとても目立つので迷わず戻れました。
池袋サンシャイン文化会館に到着
その後も道は混まず予定通りの21時45分に池袋サンシャイン文化会館に到着しました。今回乗ったのは年末に近い日曜日。しかもクリスマスとあって渋滞を覚悟していたのですが定刻でした。あとで運転手さんにお聞きしたところ、この時間帯は比較的スムーズに運行できるとのこと。これより早い時間の方が混むケースが多いんだそうです。
ちょっと残念だったのは、車内にテーブルがなかったこと。この日、長野駅でお弁当を買っていたのであるとありがたかったです。また、コンセントがなかったので、あるとうれしいと感じました。ただ、乗車時間は4時間ほどなので、なくても済む時間といえます。
設備はシンプルでしたが、細やかな気遣いが随所で感じられた「どっとこむライナー」での移動。快適であっという間の4時間10分のバス旅でした。
降車後は池袋で…

サンシャイン文化会館1階にあるバスターミナルは、サンシャインシティに隣接した施設。アパレルや雑貨系などの店は閉店していましたが、飲食店は普通に入れるので、夕食やお疲れ様の打ち上げ飲みができます。
さらに、池袋駅まで10分程度なので、駅周辺にでれば、なんでもあります。友人などで行くのであれば、着いてからもまだ楽しめそうです。行き方や周辺については便利なガイドもあるので、ぜひ見てください。
池袋駅の高速バスターミナルガイド 迷わない行き方を写真付きで紹介
池袋駅バスターミナル行き方ガイド&周辺のカフェ・漫画喫茶・話題のスポットまとめ
どっとこむライナーのバス便
※取材協力/昌栄高速運輸
(篠原美帆)