「水曜どうでしょう」と夜行バスの歴史
高速バス・夜行バスにスポットが当たった番組と言えば、「水曜どうでしょう」を真っ先に思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
「水曜どうでしょう」における1企画であった「サイコロの旅」。
6つのサイコロの目それぞれの移動手段と行き先をディレクターが前もって割り当て、出演者である大泉洋または鈴井貴之(ミスター)が、明治サイコロキャラメルのサイコロを振り、出た目によって次の行き先を決定。最終的にゴールの札幌を目指すという企画でした。
その移動手段の選択肢としてたびたび登場したのが夜行バス。
番組内で何度も乗車することになり、恐れ崇めて名付けられた「キングオブ深夜バス」の名は、現在も新宿~博多間を約14時間かけて結ぶ夜行バス「はかた号」(現在は豪華バス化している)の代名詞となっているほか、オレンジライナー、レッツ号(既に廃止)、はりまや号(既に廃止)、キャメル号…など、この番組を契機に様々な高速バス便名があることを知った方も、多いのではないでしょうか。
「水曜どうでしょう」の聖地がTVから消える?!
「水曜どうでしょう」の企画は基本的にVTR放送ですが、その前後に今週の見どころ・来週の見どころを紹介する「前枠・後枠」が挿入されています。
その主なロケ地と言えば「平岸高台公園」。
水曜どうでしょうの聖地と言えるその場所が、今後TVでお目にかかりにくくなるのではないかと危惧されています。
「水曜どうでしょう」は、北海道テレビ放送(HTB)の制作。
そして平岸高台公園の画像の奥に見える建物や電波塔は、HTB社屋。
つまり前枠・後枠は、テレビ局の近場で、移動距離的に気軽に撮影することができていたのです。
そのため同じくHTB制作で約15年続く人気番組「おにぎりあたためますか」など、HTB制作の番組では平岸高台公園を見かける機会がありました。
しかしHTBは、現社屋での業務は2018年9月14日(金)午後5時で終了。
開局50周年を機に、大通公園近くのビルに本社を移転します。
HTB北海道テレビ プレスリリース「開局50周年を機に本社を移転 新社屋での業務開始は9月18日」
▼平岸高台公園から新社屋までの移動距離
道民の距離間隔からすれば近場の範疇かもしれませんが、現社屋のその後の用途が発表されていない現状では、今後も「聖地」がTVでお目にかかれるかは不透明な状況です。
\ ありがとう南平岸 /
— HTB北海道テレビ (@HTB_kouhou) 2018年7月18日
HTBは今年9月にさっぽろ創世スクエアへ本社を移転します。
南平岸のみなさま、そしてHTB本社へお越し頂いたみなさま、本当にありがとうございました!
本社は南平岸を離れますが、HTBは一生南平岸します!
️懸垂幕のメッセージは、嬉野Dがビシッとしたためました pic.twitter.com/XjudhvaYDY
現社屋での玄関ロビー見学及びグッズ販売も、2018年9月14日(金)午後5時に終了予定。
観光名所化もしていたHTBの現社屋と共に平岸高台公園を訪れるなら、今年の夏がラストチャンスです。
2018年中には新作が放送されると言われている「水曜どうでしょう」。その前枠・後枠はどこで撮影されたものになるのでしょうか?
(バスとりっぷ編集部)