3列独立シート&豊富なサービスで快適な車内
今回乗車したバスは、とさでん交通の「よさこい号」です。左・中央・右にシートが置かれた3列独立シートで、隣の乗客とは通路を挟むかたちになっています。乗降時や睡眠中に隣客を意識しなくてもいいので、快適に目的地に向かえるのが魅力です。
各席には、乗車時に大きめのブランケットが用意されており、座席背面のポケットにはスリッパが備えられています。「靴を脱いでくつろぎたいけど汚れが気になる」という方も気にせず足を伸ばせます。
座席上の荷台も十分なスペースがありますが、小さい荷物なら座席背面のフックに掛けることもできます。
スマホなど携帯電話の充電に利用できるコンセントも全席に完備。さらにフリーWi-Fiが利用できるため、ちょっとしたアプリの使用や連絡もストレスフリーです。フリーWi-Fiは、パンフレットに記載のSSIDとパスワードを入力するとすぐに接続できます。
進行方向に向かって右側中央、数段の階段を下りた先にトイレが設置されています。バスの走行中にも利用できるため、「途中休憩まで我慢しなくては……」といった心配も無用です。また、反対側の窓際に座る乗客も行きやすいよう、トイレ近くの中央席は「予備席」となっており、乗客はいませんでした。
今回私の席はトイレと反対側の窓際(予備席の隣)だったのですが、音はそれほど気になりませんでした。ドアの開閉音と流水音は少なからずありますが、敏感な方でなければ眠りから覚めることもないでしょう。
さらに、階段を一段下りたすぐ右側には緑茶やコーヒーが入れられるセルフドリンクコーナーも!
飲み物なので走行中は危ないですが、途中休憩時にホッとひと息つくにはちょうどいい量です。
フットレストとレッグレストがあり、好みによって片方または両方活用できます。足元のスペースは広いので、前のシートが倒されても十分にくつろげました。
梅田三番街BTからいざ高知へ出発!
23:00、出発予定時刻の10分前にバスが到着。梅田三番街BTから発車するバスはこれが最後でした。
待合室に残っていたほとんどの人が「よさこい号」の乗客だったようで、バス入線直後、あっという間に行列が。乗車後はバスの半分以上が埋まりました。
点呼が終わり、予定通りの23:10に出発。「新大阪」「宝塚IC」「西宮北IC」の3カ所を経由してさらに乗客が乗り込み、最終的には満席になりました。取材当日は月曜日だからと油断していましたが、春休みシーズンということもあってか若者も多いようでした。
出発して約1時間20分後、0:30ごろに神戸市の淡河(おうご)PAで停車しました。
バス内にドリンクサービスやトイレがあるためか、バスから降りる人は多くありませんでした。窓際の席でも乗降時に隣に気を使わなくていいのは3列独立シートならでは!
大型車両の駐車スペースにはトラックが多く並び、「よさこい号」以外の高速バスも数台見られました。綺麗で広いトイレの横には、ちょっとした買い物にうれしいミニストップが24時間営業しています。飲み物はもちろん、兵庫県や周辺のお土産も売られています。
15分間の休憩を終え、0:45に淡河PAを出発。その後も「よさこい号」はひたすら走り続け、私は眠り続け……。早朝5:15ごろ、高知県南国市の南国SAで2回目の休憩です。
淡河PAよりもこじんまりとした印象ですが、やはりトイレは広く綺麗でした。まだ真っ暗ななか15分休憩し、5:30にゴールへ向けて再出発!
南国SAを離れてから約20分後、予定通り5:50に高知駅BTに到着しました!
バスに乗っていた約半数の人を下ろし、「よさこい号」は次の停車地である知寄町へと向かっていきました。
うれしいサービス満載なよさこい号でゆったり行こう!
大阪府と高知県を結ぶ「よさこい号」は、旅にうれしいサービスが満載な高速バスです。
私が乗車した3列独立シートはとくに快適で、バスにありがちな「隣の人とウマが合わなかったら……」なんて不安に感じることもありませんでした。
今回は梅田発、高知駅着の夜行バスに乗車しましたが、もちろん上下線どちらも利用できます。「よさこい号」に乗って、リーズナブルで快適なバスの旅を楽しみましょう!
(琴井とらを)