4月の満月は「ピンクムーン」と呼ばれています。いかにも春を感じるネーミングですね。この記事では、なぜ4月の満月は「ピンクムーン」と呼ばれるのか、由来や意味、そして満月の効果や天気、天体観測の注意点などもお伝えします。
ピンクムーンとは?意味や由来について
約29.5日のサイクルで見られる満月。見上げて眺めていると、何か不思議な力を感じられるような気がします。そんな満月には、アメリカの農事暦では、月ごとの満月にそれぞれ名前がつけられています。これらの名称は、アメリカ先住民が、満月に独自の名前をつけることで、季節の移り変わりを捉えていた伝統に由来するものです。また、それぞれの満月名は、その月の満月を含む1か月の呼称にも用いられていたとされます。
4月の満月は「ピンクムーン」と呼ばれています。といっても月がピンク色に見えるわけではありません。4月の満月が「ピンクムーン」と呼ばれるようになった理由は、北アメリカが主な原産地のフロックス(phlox)の花の色に由来すると言われています。フロックスとは、ハナシノブ科フロックス属の多年草の事で、ひとつの茎に小さな花がたくさん集まることで大きな花ふさをつくるのが特徴としてあげられます。フロックスの種類には、ピンク色や紅色、白色などの花を咲かせるキキョウナデシコやシバザクラなどおよそ60種類以上もあり、これらが春になって開花する花の色から名付けられたと言われています
またピンクムーンには、様々な説があり、具体的な根拠は不明ですが、その名前からなのか、恋愛運に効果があると言われているそうです。その他にも「結婚運」や「家庭円満」、「恋愛成就」などにも効果があるとか。スマホの待ち受け画面をピンクムーンにするというおまじないもあるようです。満月には神秘的なパワーがあるとも言われていますので、満月の日に願いごとをするのも良いかもしれません。
2024年のピンクムーンはいつ見える?
今年(2024)の「ピンクムーン」は4月24日午前8時49分です。朝の時間帯で明るいため、ちょうどその時間に観測することは難しいですが、前日の夜や当日の夜も、ほぼまんまるの月を眺めることができそうです。
観測にあたっては、天気予報や星空指数も参考にしてください。
月の暦が存在する理由としては、月が平均約29.5日のサイクルで「新月→上弦→満月→下弦→新月」という満ち欠けを繰り返していることが挙げられます。月の満ち欠けは、月と太陽との位置関係の変化にともない、太陽に照らされて光って見える部分が変わるために起こるものです。太陽と月が180度離れたとき、満月となります。
月の満ち欠けのサイクルに当てはめれば、今後の満月の日時も予測可能です。次項では、2024年のウルフムーン以外の満月の日時を紹介します。
ピンクムーン以外の満月名は?2024年の満月日時もまとめて紹介
4月の「ピンクムーン」以外にも満月には英語圏で様々な呼び名があります。2月は「スノームーン」、6月は「ストロベリームーン」などと月ごとに呼び方が変わります。
以下は、アメリカの農事暦による各月の満月の名称と日時です。
1月 ウルフムーン 1月26日 午前2時54分
2月 スノームーン 2月24日 午後9時30分
3月 ワームムーン 3月25日 午後4時ちょうど
4月 ピンクムーン 4月24日 午前8時49分
5月 フラワームーン 5月23日 午後10時53分
6月 ストロベリームーン 6月22日 午前10時8分
7月 バックムーン 7月21日 午後7時17分
8月 スタージョンムーン 8月20日 午前3時26分
9月 ハーベストムーン 9月18日 午前11時34分
10月 ハンターズムーン 10月17日 午後8時26分
11月 ビーバームーン 11月16日 午前6時29分
12月 コールドムーン 12月15日 午後6時2分
5月はフラワームーン、6月はストロベリームーンなど、かわいらしい名前もあります。このような呼び名を思い出しながら、月を眺めてみるのも楽しいかもしれませんね。
ちなみに、2024年10月のハンターズムーンは、今年最大のスーパームーンです。
春の天体観測の注意点
満月を観測する際の注意点です。冬は空気が澄んでいるため、晴れていると月がくっきり見えることが多いです。しかし、春の空は、黄砂、花粉などで大気の透明度が低くなります。そのため、空がかすんだように月がぼんやりとしたり、星が見えにくくなることもあります。ただ、それも幻想的に感じられますね。
また満月になる4月の下旬は、例えば東京では、日中は20℃以上の暖かさで薄着でも過ごせるほどですが、夜は11℃くらいまで下がり、グッと冷えてきます。夜間の観測はジャケットなど羽織るものが必要です。暖かい服装で観測をお楽しみください。
まとめ
4月の満月は、アメリカの農事歴でピンクムーンと呼ばれています。2024年のピンクムーン(満月)が観測できるのは、4月24日午前8時49分です。朝の時間帯のため、前日の夜や当日の夜に、ほぼまんまるの月を眺めてみるのが良さそうです。天体観測の際は、tenki.jpで天気予報や星空指数も参考にして楽しんでみてくださいね!
<参考>
*アストロアーツ https://www.astroarts.co.jp/phenomena/2024/04/index-j.shtml