今年のペルセウス座流星群は8月13日~14日にかけて極大をむかえ、たくさんの流れ星を見ることができそうです。
そこで、そもそも流星群とは一体何なのだろうか?その魅力は?ペルセウス座流星群はどうやったら見られるのか?など、ペルセウス座流星群を楽しむためのヒントをお伝えします。動画でも解説しているので、ぜひご覧ください。
流星群って何?
流星群を紐解いていくにあたり、「彗星」「軌道」「チリ」の観点から説明していきます。
・彗星
まず「彗星」とは、本体の大きさが数キロメートルから数十キロメートルの小さな天体です。成分は氷の状態の水が主で、その他ガスやチリから成ります。
・軌道
この「彗星」は太陽の周りを、様々な周期の「軌道」で公転していて、くるくると同じ軌道を回る彗星もあれば、一度太陽に近づいたらもう戻ってこないものなど様々です。地球と彗星の公転の軌道がぶつかることもあります。
・チリ
彗星は直径1mm~数cm程度の「チリ」の粒を、自身の軌道上に放出していて、宇宙の中にチリの帯を作っています。その帯に地球が差し掛かると、チリの粒がまとめて地球大気に飛び込んできます。そうするとチリは高温になって気化し、大気や気化したチリの成分が光を放ち、流れ星となります。
地球が彗星の軌道を横切る時に、まとまったチリの粒が流れ星となって、たくさん見ることができるので流れ星の「流星」に「群」がついて、「流星群」と呼ばれています。
ではなぜ流星群には、“ペルセウス座流星群”の様に星座の名前がついているのでしょうか?
その理由を知るためには「放射点」という言葉が重要です。流れ星のもととなる地球に飛び込んでくるチリの粒は、皆同じ方向からやってくるので、地球上から見るとある一点から流れ星が放射状に飛び出すように見えます。その飛び出す点を「放射点」と言います。そして、流れ星が流れてくる「放射点」の近くの星座の名前をとって○○座流星群と呼んでいるのです。
夏休みの自由研究のヒント
ペルセウス座流星群を夏休みの自由研究の題材にしたいという方は、上記の画像のようなポイントを考えてみるとよいかも知れません。
流れ星の個数を数えてその感想を書くというのも勉強になりますが、流れ星の明るさを周囲の星と比べてみて、その明るさの理由を考えてみたり、ちょっと難しいかも知れませんが、放射点を探してみたりすると、より流星群の事が分かって、面白く学びにも繋がると思います。
2023年のペルセウス座流星群の見方
ペルセウス座流星群を見るためには、次の3つのポイントで準備をしましょう!
・極大になる日時をチェック
8月13日~14日の21時頃から明け方にかけて特にチャンス!
・流星群が見られる方角をチェック
北東側に開けた場所を探してください。
・流星群を見られる場所を探す
家のベランダでも見ることができますが、公園や河原などで見る場合は街灯などの強い明かりがない所で観測してみてください。
夜の時間なので、お子さんは大人の方と一緒に見てください。
これだけ準備したら、あとは体一つで見に行きましょう。望遠鏡なども必要なく、多少明るい街中でも見られるので、気軽に空を見上げてみてください。ただ、念には念を入れて、夜でも熱中症対策、虫よけ対策をして楽しんでくださいね。
動画解説:工藤 佳奈子