本日は節分、明日には立春を迎えます。梅がほころび始め、地域によっては満開のところもあるかもしれませんね。「立」とは始まるという意味で、「陰が極まり陽に転じ春の兆しが見える」スタートの時期です。春が始まり、立春・雨水・啓蟄(けいちつ)・春分と二十四節気は転じていきます。
もう恵方巻きや炒り豆はいただきましたか?炒り豆を升につめた「福升」は、豆(魔滅)と升(増や益)とを縁起をかけて「益々繁栄」などの意味をもたせています。
立春では他にも、「立春大吉豆腐」「立春生菓子」「若水」「立春朝絞り」「福茶」等、いただくと縁起がよい飲み物や食べ物が多くありそうです。
本日は、寒い季節を乗りきるために、旬食材と、この一年の健康と幸運を祈る立春の縁起のよい食べ物を見ていきます。
2月の旬食材
この冬の寒さの中でも育つ野菜のエネルギーのおすそ分けを味わいましょう。
この季節の葉物野菜は、ほろ苦さと甘さのバランスがよく美味しいものも多くなっています。
<野菜>
小松菜、菜の花、野沢菜、白菜、ほうれんそう、からし菜、水菜(京菜)、春菊、せり、セロリ、ターサイ、大根、カブ、ゴボウ、ゆりね、レンコン、カリフラワー、ブロッコリー など
グリーンピースやそらまめ、わらびやふきのとう等の山菜類、春を感じさせるお野菜も少しずつ出回る時期です。
<果物>
イチゴ、リンゴ、オレンジ、いよかん、デコポン、八朔、分担、晩白柚 など
国産のレモンやキウイも美味しい季節ですね。
<魚・海産物>
ぶり、あんこう、きんめだい、さわら、しらうお、たい、ひらめ、ふぐ、ほうぼう、わかさぎ、青柳、赤貝、あさり、あまえび、いいだこ、やりいか、牡蠣、ズワイガニ、タラバガニ、シジミ、海苔、はまぐり など
【参照】
旬の食材カレンダー
立春の縁起の良い食べ物を頂こう!
節分と同様、豆(魔滅)が邪気を払うことから、大豆や小豆(あずき)を使った食べものが、縁起が良いとされています。また、この時期の水は澄んでおり、菓子や豆腐も美味しい季節とされてきました。どんなものがあるのか、見ていきましょう。
・立春大吉豆腐
立春に豆腐を食べれば「全ての邪気を祓い、新しい1年を健康で幸せに暮らせる」と考えられています。そのまま味わいいただくもよし、温かな湯豆腐やお鍋にいれてもよいですね。
・立春大福
「イチゴ大福」「コーヒー大福」「塩大福」など最近はいろいろな種類がありますが、「豆大福」は、豆も小豆も入ってダブルで御利益がありそうですね。誰かを訪ねる手土産にもいかがでしょう?
・立春生菓子
桜餅、椿餅、鶯餅など、春の到来を感じさせる菓子が代表的なようです。
椿餅は、源氏物語にも登場する俵型の餅を椿の葉で上下に挟むようにした可愛らしいお餅です。本来は道明寺粉でつくられるようですが、身近に手にはいるもち米などを使ったレシピもネットに掲載されています。お子様と手作りも楽しいかもしれませんね。
立春の縁起の良い飲み物をいただこう!
・立春朝搾り
杜氏さん泣かせのお酒で、節分の夜から一晩中もろみを絞り、早朝絞りあがった生原酒を近隣の酒屋さんと瓶に詰め、神社で無病息災、家内安全、商売繁盛を祈願し、お祓いをして出荷されたものです。予約が必要かもしれませんが、近くに酒造がある場合は、頂いてみたいものですね。升酒でいただくと、ご利益が増しそうです。
・福茶
大晦日や正月、節分などに、健康長寿や無病息災を願って飲まれてきました。
「朝茶は福が増す」「朝茶はその日の難逃れ」などのことわざもあるように、1日の始まりである朝にお茶を飲むこと自体が、縁起が良いとされていますので、立春に頂くお茶はさらに縁起が良さそうですね。
生菓子と合わせて、お抹茶をたてるのも風流かもしれません。
冬休みが終わり、寒さや忙しさも一段と増してきたこの季節、頑張りを労い、心身の健康を祈りつつ、縁起物をいただいてみてはいかがでしょうか?
2月も、深呼吸して自分のペースを大事にして過ごしましょう。