初めてテントでキャンプをするときに、必ず用意してもらいたいアイテムのひとつがテントマットです。テントマットにはいくつかの種類があり、その特徴を把握せずに購入すると寝付きが悪かったり、眠りそのものが浅くなったりすることがあります。
それもキャンプの面白さではありますが、やはりキャンプをするにあたって睡眠環境はとても大切。寝不足でキャンプ2日目のスケジュールに支障をきたさないように、ここではテント内の環境を快適にするためのテントマットの選び方をご紹介します。
テントマットの役割は2つ
テントマットの役割は次の2点です。
● 地面の凹凸を解消し寝心地を良くする
● 地面の温度による寒さや暑さを防ぐ
キャンプ場によっては、テントを張るエリアの地面がきれいに整備されていることもありますが、多くのキャンプ場はフラットではなく、多少なりとも凹凸があります。テントマットはこの凹凸を解消するのに役立ちます。
小石や枝などがあっても、テントマットが変形して凹凸を吸収してくれるので、フラットな状態で眠ることができます。また自分の体重も受けてくれるので、寝返りを打ったときにも地面の硬さで起きてしまうなんてこともありません。
そしてもうひとつ大事な役割が断熱機能です。冬の地面はとても冷たく、その上に寝ようとしても体の熱が奪われて、寒くて眠れないということもあります。夏は地面が熱く寝苦しさを感じがち。断熱性の高いテントマットを使えば、そのような不快感を解消できます。
テントマットの種類と特徴
キャンプで使われているテントマットにはいくつかの種類があり、それぞれ特徴が違います。ここでは一般的に使われているテントマットを種類ごとに特徴をご紹介していきます。
■ 銀マット
銀マットは発泡ポリエチレンとアルミを蒸着させたシートを組み合わせたマットで、アルミ面が銀色になっていることから「銀マット」と呼ばれています。価格が安くて軽量かつ耐久性も高いことから、初心者におすすめ。薄いものから厚いものまでありますが、快適に使うには厚さ8ミリ以上の銀マットを選びましょう。
■ 折りたたみウレタンマット
折りたたみウレタンマットは高断熱で持ち運びやすいマットで、耐久性も優れたワンランク上のテントマットになります。銀マットよりも見た目がいいというメリットもあり、何度もキャンプをするというのであれば、こちらが最初の1枚としておすすめです。
■ エアマット
空気を入れて膨らませるタイプのマットで、寝心地の良さが魅力のアイテムです。空気を抜くとコンパクトになるので、持ち運びやすいというメリットがありますが、穴があいてしまうと補修が必要で、なおかつ冬場は冷えやすいといった欠点があります。
■ インフレータブルマット
キャンプ慣れした人に人気なのがインフレータブルマットで、バルブを開くとある程度は自動で空気が入っていくのでエアマットほど手間がかかりません。程よい柔らかさがあり、快適な寝床になりますが、エアマットと同じように穴があくこともあり、なおかつ価格が高いのが難点です。
テントマット選びで気をつけたいポイント
● 少し大きめのサイズを選ぶ
● 冬場は高断熱のテントマットを選ぶ
テントマットを選ぶときにはサイズを重視してください。テントサイズにもよりますが、寝る人の身長よりも長くて、幅は80cm以上あるものがおすすめです。寝返りを打ってもマットから落ちないサイズを選びましょう。
4~5人くらいで寝泊まりする場合や、寝相が悪いという人であれば、それぞれにテントマットを用意するのではなく、テントの床全体にマットを敷き詰めてしまうという方法もあります。その場合にはテントサイズに合ったマットを用意しましょう。
またマットによって断熱性能が違いますので、気温を考慮した上で選びましょう。夏場はエアマットや銀マットでもいいのですが、冬場のように寒い季節は高断熱の折りたたみウレタンマットやインフレータブルマットがおすすめです。
インナーマットと銀マットを重ねて使うのもおすすめ
テント内の快適さを考えるとエアマットやインフレータブルマットを購入したいところですが、家族全員分を揃えるとなるとそれなりの出費になります。あまり予算がないということであれば、インナーマット(レジャーシート)と銀マットを重ねて使うのもおすすめです。
テントの床面に銀マットや折りたたみウレタンマットを敷き詰めて、その上からインナーマットを敷くことで、柔らかくて快適な床面が出来上がります。
このときに、できるだけ銀マットが重ならないようにレイアウトするのがポイントです。テントのサイズに合わせてカットしておけば、段差なしの床面ができあがりますので、ハサミを用意しておくか、キャンプ場に行く前にサイズを測ってカットしておきましょう。
キャンプでの睡眠の質は、テントマットで決まると言っても過言ではありません。準備を面倒に感じるかもしれませんが、設営時には細部にまでこだわってください。また、最適な状態というのは人によって違いますので、複数のテントマットを組み合わせるなどして、試行錯誤しながら自分に最適な睡眠環境を目指しましょう。