夏場に靴を履いて出かけたら、足が蒸れて気持ち悪い…という経験をしたことがある人は多いでしょう。夏場は気温・湿度ともに高くなる日が多く、靴の中の蒸れに悩まされやすい時期ですので、出かける前に適切な対策を行っておきましょう。
今回は、靴の中の蒸れを防ぐ方法や、蒸れが起きる原因、においや汚れを解消する方法について、わかりやすく解説します。
夏場の靴の中の蒸れを防ぐ方法
夏場に起こりやすい靴の中の蒸れは、事前に対策しておけば、ある程度予防することができます。ここでは、夏場の靴の中の蒸れを防ぐのに役立つおすすめの方法を4つご紹介します。
■1. 通気性の良い靴を選ぶ
靴の通気性は、使われている素材や造りによって大きく異なります。たとえば、表面にたくさん穴が開いたメッシュ素材や、生地を編み上げて作るニット素材の靴は、一般的な靴よりも通気性が良く、内部が蒸れにくい仕様になっています。また、ビジネス用の革靴を選ぶときは、内部に熱がこもりやすい合皮よりも、本革を選びましょう。
■2. 制汗剤を使う
夏場は足にも汗をかきやすく、靴内部が蒸れる原因となります。靴を履く前に、足全体に制汗剤やデオドラント剤を使用して発汗を抑えましょう。ロールオンタイプやクリームタイプの制汗剤を使う場合は、足の指の間までまんべんなく塗るのがポイントです。
■3. 厚手の靴下を履く
暑いからといって薄手の靴下を着用したり、素足に靴を履いたりすると、吸湿性が低下して靴内部の湿気が高くなります。夏場に厚手の靴下を履くのは抵抗があるかもしれませんが、通気性の良いコットン素材やリネン素材、メッシュ素材の靴下を選べば、やや厚みのある靴下でも快適に過ごせます。足の指1本1本をカバーしてくれる五本指ソックスなら、さらに汗の吸湿性が高くなります。
■4. 毎日同じ靴を履かない
1日履いて汗を吸い取った靴は、数時間放置しただけでは完全に乾燥させることができません。とくに夏場は湿度が高いので、水分が抜けきるまでに最低でも2~3日かかるといわれています。乾燥しきっていない靴を履いて出かけると、早い段階で靴の内部が蒸れてしまいますので、同じ靴を連続で履くのは控えましょう。
靴の中の蒸れが起きる原因・放置するリスク
靴の中に蒸れが発生しやすい原因は、足の甲や足底に汗を分泌するエクリン汗腺が数多く存在しているためです。エクリン汗腺は全身に存在していますが、足の甲や足底には1㎠あたり200~250個もの汗腺があるといわれています。とくに足底は、1㎠あたり630個の汗腺があるという説もあり、他の部位よりも汗をかきやすい傾向にあります。
さらに、靴は足にぴったりフィットするサイズを選ぶので、余分なすき間がないぶん、熱や湿気がこもりやすくなります。もともと気温・湿度が高い夏場は、短時間でも靴の中が蒸れてきますが、そのまま放置していると、足回りがじめじめして不快感を覚えたり、雑菌が繁殖して悪臭が発生したりする原因となります。
また、高温多湿の状態が長期間続くと、水虫の原因となる白癬菌が増殖しやすい環境になります。白癬菌は足に付着しても直ちに水虫になるわけではありませんが、蒸れた靴を繰り返し履いていると発症リスクが高まるので要注意です。
靴の中の蒸れによる臭いや汚れを解消する方法
夏場は靴の中が蒸れやすい条件が整っているため、どんなに予防していても臭いや汚れが気になることがあります。そんなときは、以下の方法で靴の臭いや汚れを解消しましょう。
■1. 消臭スプレーを使用する
臭いを手っ取り早く解消したいのなら、靴専用の消臭スプレーを使用するのがおすすめです。靴の中に向けてまんべんなくスプレーするだけで臭いを解消できるので、急いでいるときや、外出先でも手軽に臭い対策できます。
■2. 重曹を使用する
お掃除グッズとしても活用される重曹ですが、実は靴の臭い対策にも有効です。お茶パックや使い古しの靴下などに重曹を入れ、口を縛って靴の中に詰めておくと、嫌な臭いと湿気の両方を吸い取ってくれます。なお、重曹を水で溶かしてスプレーし、布などでこすれば汚れも取り除くことができます。天然重曹を使えば靴を傷める心配もないので、お気に入りの靴のお手入れにおすすめです。
■3. 10円玉を入れる
10円玉に使われている銅イオンには殺菌効果があるといわれており、臭いのもとになる雑菌の繁殖を予防する効果が期待できます。10円玉の枚数は片方につき2~3枚程度でOKです。しばらく使っていると10円玉に臭いが移るので、定期的に新しい硬貨に交換しましょう。
暑い夏場は靴の蒸れ対策が必須!
夏場は気温・湿度ともに高い日が多いため、密閉性の高い靴の中は汗で蒸れやすくなります。蒸れを放置すると、足の臭いや水虫の原因となりますので、こまめに靴の蒸れ対策を行うことを意識しましょう。蒸れにくい靴を選ぶのはもちろん、毎日同じ靴を履かない、制汗剤や消臭スプレーを使うなど、靴の履き方やお手入れの方法にも気を遣うのがポイントです。
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