気象庁は、例年よりも早い5月5日に、沖縄地方と奄美地方が「梅雨入りしたとみられる」と発表しました。全国的な梅雨入りも、もう間もなく。そろそろ梅雨に向けての準備を始めましょう。
お家時間が増えているこのタイミングに、梅雨に向けての準備をしっかりと行っておけば、ジメジメした雨の日でも快適に過ごせるようになります。とはいえ何から手を付けていいのか分からないという人も多いかと思いますので、ここでは梅雨入り前にすべきことをまとめてご紹介します。もう梅雨入りした地域でも、晴れ間を利用して実践してみてください。
冬服はクリーニングに出して夏服に衣替えしよう
5月はまだ朝晩と肌寒くなる日もありますが、梅雨の時期になればそこまで冷える日はなくなります。ジャケットやセーターなどの冬服は必要なくなるので、クリーニングに出して、夏服に衣替えしましょう。
梅雨入りしてからクリーニングに出すと、戻ってきたときに衣類が湿気を帯びてしまうことも。この状態で収納すると、カビが発生しやすくなるため、できるだけ湿度が低いうちにクリーニングに出して、乾燥剤と一緒に保管しましょう。
このとき、クリーニング店が付けてくれるビニールカバーは外しましょう。ビニールカバーがあるほうがきれいな印象なので、ついついそのままにしがちですが、ビニールカバーがあると湿気が溜まりやすく、カビの原因となります。
セーターなどシワになりにくい衣類は、圧縮袋を使って保管しておくのがおすすめです。圧縮袋を使えばかさばることもなく、さらにカビや虫食い防止効果が期待できます。圧縮袋は100円ショップでも購入できますので、ぜひ試してみましょう。
水回りのお手入れで除菌しておこう
梅雨時期は湿度も高くてカビや菌が繁殖しやすいので、できるだけ梅雨入り前に水回りのお手入れをしておきましょう。どこを除菌するときでも「洗浄→乾燥→除菌→乾燥」の手順が基本となります。まずはいつもどおりのお掃除方法でしっかりと洗浄しましょう。
洗浄するときには細かなところまで汚れを落としてください。使わなくなった歯ブラシなどで細部を磨いて、ぬめりなどをきれいに落としましょう。すでにカビが発生しているようなら、塩素系のカビ取り剤を使って可能な限り取り除いておいてください。
いつもなら洗浄したら終わりですが、梅雨入り前には除菌もしておきましょう。ただし、濡れた状態で除菌しても効果が薄まりますので、まずは換気扇などを回して乾燥させてから、カビや菌が発生しやすい場所にアルコールスプレーを吹きかけましょう。
キッチンをお手入れするときには、包丁やまな板も同じように洗浄と除菌をして、スポンジと台ふきんは梅雨入り前のタイミングで新しいものに買い替えておきたいですね。
雨具やシューズに防水スプレーを吹き付けておく
お家時間が増えたとはいえ、雨の日にお出かけしなくてはいけないときもありますよね。そんな日に備えて、雨具などの準備を行いましょう。傘やレインコート、シューズに防水スプレーを吹き付けておくことで、古い雨具でも雨水が染み込んでくるのを防げます。
防水スプレーを吹き付ける作業は、晴れた日に屋外で行うのが基本です。天気予報をチェックして雨が降らなさそうなタイミングで行いましょう。
ただし防水スプレーの効果は一時的ですので、梅雨の終わりには効果が薄れています。傘は3~4年、レインコートは5年程度で撥水効果が薄れてきますので、お財布に少し余裕があるなら、雨具の買い替えも検討しましょう。
ちなみにGORE-TEXの雨具で、撥水効果が薄れてきたなと感じたなら、1度洗濯してみましょう。意外と知られていないことなのですが、GORE-TEXのウェアは洗濯しないと機能性が低下します。正しい手順で洗濯・乾燥をすれば、長く使えるので買い替える前にお手入れしてみましょう。
窓を開けて拭き掃除をして除湿機を用意しよう
ここまで行えば、あとは梅雨入りを待つだけですが、せっかくですので部屋全体の空気も入れ替えましょう。天気のいい休日の朝に、窓を大きく開けて掃除機をかけて、部屋の隅々まで拭き掃除してください。梅雨入り前でも冬場よりも湿度が高く、こびりついた汚れも落としやすくなっています。
拭き掃除は気持ちを集中することができ、しかも部屋がきれいになるので、気分をすっきりさせる効果も期待できます。拭き掃除をしながら、部屋に出しっぱなしになっているものを片付けましょう。
カビや菌は空気の流れの少ない場所で繁殖します。物が溢れている状態は、自らカビや菌を繁殖しやすい環境を作っているようなものですので、キッチンや洗面所といった水回りだけでなく、リビングや寝室も片付けてすっきりさせましょう。
あとは除湿機やエアコンを稼働させて、湿度を40~60%に保てば、万全の状態で梅雨を迎えることができます。湿度が高すぎると睡眠の質も低下しやすくなります。電気代が気になるかもしれませんが、程よい湿度に保つことは家具や家電だけでなく、住宅そのものをカビから守り、寿命を延ばすことにもつながります。
健康のためにも家財のためにも、梅雨時期には高温多湿な状態でがまんするのではなく、きちんと適度な湿度に保つように心がけましょう。