梅雨が明けて、いよいよ本格的な夏が到来。
1年のうちでもっとも紫外線に気を付けたい季節です。
さんさんと降り注ぐ太陽の光は、日焼けを気にする方たちにとっては敵・・・
どうやって夏を乗り切ったらいいのかな?と思っている方も多いのではないでしょうか。
紫外線の特性や対策について、気象予報士の視点からみていきしょう。
知ってる?意外な紫外線の特性
紫外線の量は太陽高度に大きく影響しています。
太陽高度が高いほど紫外線の量は多くなるので、季節としては夏に多くなると言えます。
1日のうちだと正午頃が多くなり、日本の中では南へいくほど多くなります。
ですので、この季節が一番紫外線が強く、しっかり対策をする必要があります。
また、曇りや雨の日は紫外線対策はしなくてもいい!と思いがちですが、実は、曇りや雨の日も、紫外線対策は必要です。
紫外線の人体への影響度を表す指標「UVインデックス」で見てみると、快晴の日を基準に、薄曇りの場合は約8~9割と快晴時とほぼ変わらず、曇りの場合でも約6割、雨が降っている場合でも約3割です。
曇りや雨でも紫外線の影響は小さくないことがわかりますよね。
天気に関わらず、紫外線対策をした方がよいでしょう。
日本の紫外線量は右肩上がり
「オゾン層の破壊」という言葉を耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。
オゾン層は、紫外線をさえぎって、私たち地球上の生命を守ってくれる大切なものです。
それを、フロンの使用などの人間活動によって破壊してしまったのが、「オゾン層の破壊」という環境問題です。
世界のオゾン全量は低緯度を除いて1980年代から1990年代前半にかけて大きく減少が進みました。1990年代半ば以降はほとんど変わらないか、わずかに増加していますが、現在も少ない状態が続いています。
この大切なオゾン層が破壊されたことによって、地球規模で地上に達する紫外線が増加していることがわかっています。
これは、日本国内の紫外線量です。
観測開始以降、緩やかですが増加傾向がみられます。
日本に限れば、この傾向はオゾン量の減少だけでなく天候の変化や大気中のエーロゾル(大気中の微粒子)量の減少なども要因といわれていますが、紫外線量が増加傾向にあることは事実です。
日本の夏の特徴とこれからの天気傾向は?
日本気象協会のジメ暑指数(気温の観点から見た暑さに湿度の指標を加味した「過ごしづらい暑さ」を指数化したもの)のデータを見ても、日本の夏は、世界各国と比べて『蒸し暑い』と言えます。
また、気象庁の1ヶ月予報(8/1)によると、8月の天気は、北日本では数日周期で変わる予想ですが、東・西日本では太平洋高気圧に覆われ晴れの日が多く、日照時間が平年並か多くなる見込みです。
紫外線の影響を受けやすい天気です。
気温は、北・東・西日本で平年より高くなり、特に期間の前半はかなり高くなる予想のため、非常に汗をかきやすいでしょう。
スキマリスクって?
『スキマリスク』という言葉はご存知ですか?
“日焼け止めを塗っても焼ける”と悩んだことがある方は多いはず。
その原因が『スキマリスク』です。
『スキマリスク』の原因のひとつは、汗やこすれなどによって生じる日焼け止めの塗りムラです。
ジメ暑い指数が高い日本で、晴れて暑くなる日が多いということは、汗をかきやすい気象条件と言えます。
汗をかくと、塗った日焼け止めが汗で落ちてしまったり、汗を拭う際にこすれて落ちてしまったり・・・
スキマリスク大!
日焼け止めはたっぷり塗り、こまめに塗り直すなどの対策が必要です!
この夏は、『スキマリスク』を意識した紫外線対策で、お肌を紫外線から守りましょう!