気温がどんどん上昇していくこの時期、「長袖と半袖、どちらを着たらいいの?」「今週はどんな献立にする?」「虫除けスプレーはいつまでに準備したらいいの?」など、悩むことも多いのではないでしょうか。
気温20℃といっても、真夏の20℃と春の20℃では感じ方がまったく異なります。
今回は、これからの時期、何℃になったらどんな商品が必要になるのかを、商品の売り上げと気温のデータをもとに解説します。
ぜひ実際の天気予報と照らし合わせて、お出かけの準備や献立の計画などにお役立て下さい。
夏物商品と気温の関係
夏物商品の多くは、意外にも2月のまだ寒い時期からじわじわと売れ始めますが、ある気温を超えると、売り上げが大きく伸び始めます。
それでは、最高気温と売り上げが伸びる商品の関係について、京浜エリアのデータを例に、詳しく解説していきます。
※株式会社インテージSRIデータ(2012~2018年)より作成
https://www.intage.co.jp/service/platform/sri/
最高気温20℃(4月中旬頃)
アイスクリームやスポーツドリンク、そうめんなどの乾麺といった、冷たい食べ物、飲み物の売り上げは、最高気温20℃を超えると大きく伸び始めます。
真夏の20℃は涼しいほどの気温ですが、春になって初めて迎える20℃はとても快適で、軽く運動をすれば暑く感じる気温です。体はひんやりしたものが欲しくなってくるのです。制汗剤の売り上げも伸びるなど、動くとじんわり汗をかき始める暑さと言えるでしょう。
また、殺虫剤の売り上げが伸びるのも最高気温20℃です。ハエは気温20℃以上で活動し始めると言われていますから、苦手な方は虫ケアも始めましょう。
最高気温23℃(5月上旬頃)
最高気温23℃を超えると、麦茶、液体茶、炭酸飲料、ミネラルウォーターといったドリンク需要がいっきに高まります。汗をかきやすくなり、水分補給をする機会が増える暑さと言えるでしょう。このタイミングで生麺・ゆで麺と一緒に畜肉ハムが本格的に売れています。おそらく冷やし中華を食べる人が増えているということでしょう。
また、日焼け止めの売り上げが大きく伸びるのもこの時期です。最高気温23℃は、長袖から半袖への衣替えの目安にもなります。薄着になり、日焼け対策も本格的に始めるタイミングです。
最高気温25℃(5月下旬頃)
最高気温25℃になると、美容・健康ドリンク、栄養ドリンクが伸びるなど、健康を意識する人が増えるようです。気象の世界では最高気温25℃以上を「夏日」と呼びます。本格的に「暑い」と感じる気温と言えるでしょう。脱毛剤などのエチケット品の売り上げも伸び、ファッションも本格的な夏モードになります。
中性洗剤やカビ防止剤の売り上げが伸びるなど、湿度が高くなり始め、水回りのカビが気になり始める時期ですから、衛生管理をこころがけたいですね。
なお、最高気温20℃で伸びる殺虫剤の売り上げは、この頃にピークを迎えます。蚊が活発に活動をする気温帯は26℃から31℃と言われますから、この頃までには準備をしておくといいでしょう。アウトドアレジャーへ行かれる際は参考にしてください。
最高気温28℃(6月中旬頃)
最高気温28℃になると、豆腐類やもずく・めかぶといった低カロリーのメニューの売り上げが伸びるなど、食欲が減衰する人が増えるようです。練りミルクが売れるなど、かき氷を食べ始める人も増えるのでしょう。つゆ・煮物料理の素が伸びるのに合わせて、乾麺の売り上げも急上昇します。
暑さになれていない時期の急な気温上昇は、30℃に満たなくても体力を消耗しやすくなります。また梅雨の影響で湿度が高まり、じめっとした蒸し暑さになる時期でもあります。体調管理には注意しましょう。
天気予報と合わせてチェックしましょう
ここでご紹介した目安時期は、各最高気温が平均的に出現するようになる目安の時期です。実際には春から夏にかけての気温は大きく上下するため、目安時期のひと月前には出現し始めると考えておくと良いでしょう。
地域にもよりますが、最高気温20℃であれば3月中旬、最高気温23℃であれば4月上旬、最高気温が25℃以上の夏日であれば、ゴールデンウイーク前には突発的に出現します。
制汗剤や日焼け止め、殺虫剤などは、いざという時に困らないように、早めに準備しておきたいですね。
また、体力を消耗してしまう最高気温28℃は、近年では行楽シーズンの5月に出現することも珍しくなくなってきました。
天気予報をチェックして、事前の対策を心がけましょう。
tenki.jpでは、体感温度指数や服装指数、紫外線指数や蚊ケア指数も発表を行っていますので、ぜひチェックしてみて下さい。