アジサイは6月~7月花が少ない季節にかけて開花し、育てやすく、花も美しいために世界で広く栽培されています。
アジサイの花に見える部分は、厳密にというとガクが大きく発達した装飾花なのですが、ここでは省略して花と記載させていただきます。虹色の光や雨のしずくを凝縮した色を七変化させていくような妖艶なアジサイは、古くから愛でられ見ごろの名所が多数あります。愛好家も多く、毎日ご自宅のお庭で楽しまれている方も多いのでは?ここ数年「アナベル」など西洋アジサイも人気です。「アナベル」は繊細かつ存在感たっぷりで細やかな花が密集して大きなドーム状に咲き、ふんわりと優雅な雰囲気です。リースやドライフラワーにアンティークな風合いの「秋色アジサイ」も人気で、最近では年中入手できるようになりました。本日は、近年注目されている美しいアジサイを取り上げてみました。
手毬のように美しいラウンドを、密集した花で描く「てまりてまり」
「てまりてまり」は、繊細な八重咲きの小花が幾重にも重なった、とても愛らしいアジサイです。西洋アジサイとヤマアジサイをかけあわせた品種で、ヤマアジサイの枝が細く葉も小さい性質は受け継がず、西洋アジサイの色が強く出ています。そのため、ヤマアジサイよりも枝が太く丈夫で、葉の大きさも一般的なアジサイと同じくらいあります。株もよく育つので、ヤマアジサイよりも大型になります。淡い青、ピンクの風合いも綺麗で人気の品種です。
一目で虜に!幻想的な風合い、「万華鏡」
幾何学的な美しさをもつ「万華鏡」。名前の通り、万華鏡をのぞき込んでいるかのような、圧倒的なきらびやかさがあります。青が主流ですが、ピンク色の万華鏡もあります。ただし生産数が少なく、とても希少。なかなかお目にかかれないアジサイです。青もピンクも、花色は中心に近づくほど濃さを増します。幻想的な美しさが目を惹く、とても個性的なアジサイです。
定番の「アナベル」だけではない!人気の白いアジサイたち
艶やかで愁いを帯びた青や紫のアジサイとは異なり、花言葉通り「清楚」でぱっと庭を明るく軽やかにするのが白のアジサイです。白のアジサイは、土壌のPHに影響をうけ花の色を変化させる色素をもちません。白のアジサイで、アマリカノリウツギの仲間「アナベル」は代表格ですが、他にも味わいある白いアジサイが多数あります。「カシワバアジサイ」は、カシワに似た形の5~7つに深く裂けた葉、円錐形の花房が特徴的です。「スノーフレーク」は、カシワバアジサイに似たピラミッド型の花を咲かせ、花だけではなく、秋の紅葉も美しく、長期間観賞できます。この他に、「シュガーホワイト」「白扇」「ポージィブーケ グレイス」などさまざまな形状のや質感の白のアジサイが出回っています。
雨で肌寒い日もある梅雨の季節ですが、街にはたくさんの美しいアジサイが出回っています。見かけたら、少し立ち止まって花をのぞき込んでみては?新しい種類のアジサイに出会えるかもしれません!生命力あふれる美しい植物から元気をいただいて、本日もどうぞ良い1日を!