梅雨の季節は、カビとのたたかい……。湿度が高くなっていくこれからの季節は、エアコン、浴室、キッチン、窓のサッシ、カーテンなど、油断をするとすぐにカビが発生してしまいます。掃除と換気をしっかり行い、カビを増やさないようにしていきたいですね。
そこで今回は、カビが発生する条件をご紹介。ポイントをおさえて、梅雨のシーズンをのりきりましょう!
カビが増殖する3つの条件
梅雨になると、湿度は80%程度まで上昇しますが、カビが発育しやすい条件は……、
①湿度が70〜80%以上、あるいはたまった水分がある
②気温が5度〜35度前後
③栄養源(ホコリなど)がある
以上の条件がそろったときカビは増殖しやすくなります。まさしく、梅雨どきはカビにとって天国のような状態なのです。
さらに、カビの胞子が体内に入れば、さまざまなアレルギー症状を引き起こす原因にもなります。カビは体にとっても、怖い存在。しっかり対策を練って、少しでもカビを防いでいきたいものですね。
エアコンは「送風」でカビ対策を
カビの大好きな栄養源は、ホコリ、垢、フケ、食べ物カス、石けんカスなどあらゆるものです。
これからの季節は、とくにエアコンのホコリが要注意となります。そのため、使い始める前にしっかり掃除をして溜まったホコリを取り除くようにしましょう。その後も2週間に一度のフィルター掃除を習慣にすると◎。
また、エアコンは冷房運転すると、エアコン内に水滴が発生します。運転を停止すると、冷房で冷えていたエアコン内部の温度が上がり、カビが発生しやすい条件が整ってしまいます。このためエアコンを停止した後、30分から場合によっては2時間程度送風運転し、内部の湿度を逃すようにしましょう(こうした効果から、最近では自動で送風になるエアコンもありますね)。
カビが発生した場合の掃除方法
また、家具の裏側も通気性が悪いうえ、ホコリという栄養源がたっぷりある場所。壁と家具の間に5cm程度の隙間を空け、風の通り道を作ってあげましょう。
さらに、カーテンも窓の結露が付着しやすく、カビが発生しやすい場所ですし、浴室などの水まわりは、水と垢が溜まりやすく、こちらもカビが生えやすい場所。窓は結露を拭き取り、通気性をよくするよう心がけましょう。浴室は水蒸気を外に逃がし、壁面の水滴を拭くことを毎日の習慣にできるとよいですね。
もしカビが発生したら、濡れ雑巾でゴシゴジこすると、カビ胞子をまき散らす可能性があります。
この場合、カビ胞子を飛ばさないよう漂白剤やカビ用消毒剤をカビ部分にかけ、数分おいて拭き取るか、シャワーの水でよく流し、その後しっかり乾燥させます。
加えて、濃度70〜80%の消毒用アルコール(エタノール)を使い、仕上げ拭きをすることでカビの繁殖予防に効果的です。ただし、エタノールを使う場合、アルコールである点を考えて①換気をしっかりすること、②長時間使わないこと、③火の元で使わないことに気をつけましょう。さらに、家具などに使用する場合は、変色しないかを確かめることも大事です。
カビ対策は除湿対策
カビの増殖を防ぐには掃除が大切ですが、やはり限界があります。掃除だけでなく、湿度のコントロールも効果的です。
室内の温度が25℃なら、湿度40〜60%に保つことが理想的とされていますので、気温が上昇した日は室内の窓を開け、換気扇や扇風機を併用しながら風通しをよくしましょう。
とはいえ、梅雨どきは大気中の湿度も高いので、窓を開けて換気をしても湿度が下がらない日も多いはず。そんなときはエアコンのドライ機能と除湿器を使い、湿度を除去していくのがベスト。除湿器を使う場合は、北側に置くのが理想的です。
── カビの発生をゼロにすることは難しいのですが、早め早めの掃除と湿度対策でカビの発生を少しでも減らして、健康的な生活を心がけたいものですね。